読者投稿ソムタムさん第10話 | それでも俺はタイへ行く

それでも俺はタイへ行く

人生なんて上手くいかなくて当たり前なんだ!
独立して有頂天だった私を襲った億を超える負債。
債権者や海外マフィアにまで追い回されたが
死に物狂いで もがき続けた。
そう 諦めずにもがき続ける事が何よりも大切なのだ。
そして それでも俺はタイへ行く。

 

 

●第10話 初めての送金で嬢はお買物

 

 

毎日嬢とラインしているうちに

とうとう送金する気にさせられてしまった私。 

 

もしユニフォームを買ってやったら

バーを変わってしっかり働くのか?

 

という問いかけに

嬢は喜んで飛びついてきました。

 

当たり前ですね。

 

私はウエスタンユニオン銀行に登録して

初めての海外送金をしました。

 

8,000B。 微妙に刻んでいるのは

太い金ヅルだと思わせない為です。

 

実際、自由になる小遣いも

限られているので、いくら承知の上でも

嬢の生活を丸ごと支えるのは土台無理な話です。 

 

そして私は嬢にいろいろ注文を付けます。

 

お前はバーに来て4日目だと言ってたけど

仕事がうまくいっているとは言えない。

 

優しいママのいるバーに変わって

仕切り直してキッチリ仕事しろと。

 

その為にユニフォームはプレゼントしてあげる。 

 

バッグが壊れているからバッグを買いなさい。

 

ハイヒールも1足では仕事出来ないだろう。

 

それから、電話のチャージ切れで

良くライン会話が中断するけど

まとめてトップアップしておきなさい。

 

卵ばっかり食ってないで

何かうまいものを食べなさい。

 

 それから俺は、お前の父親の為に

送金する気は無い。

 

あくまでお前の為に送っている。

 

ただし、残ったお金を何に使おうが

 up to you だからねと。 

 

土曜の朝、私が送金した後

嬢はさっそくbigCへ行き

買ったバッグの写真を送ってきます。

 

ハイヒールは合うサイズが無いから

また別の店へ行く

 

フードコートで久しぶりに

大好きなソムタム食べるよと

写真と共に逐一報告が入ります。

 

その嬉しそうな様子が

実況中継のようにひしひしと伝わってきます。

 

まるで嬢と一緒に買い物しているような

ちょっと不思議な気分でした。 

 

女の子に限らず、自分のしたことで

誰かにこんなに喜んでもらったことは

本当に久しぶりでした。

 

私はとうとうこの世界に

足を突っ込んでしまったか

 

というよりも、実の娘を

助けるような気持ちになっていました。

 

実際に自分の娘と同年代です。

 

彼女は学校を出てから今まで

お姉さんの家に居候していて

 

いい加減に自分で稼げと言われて

パタヤに出てきたのです。

 

でもいざやってみるとうまく稼げない。 

 

このあたりの話を聞いて

三姉妹の末っ子で甘えん坊なのかなと

思っていたのですが

 

そうではなかったことが

後になって分かります。 

 

彼女はよくある夜嬢の適当な営業嘘は

ついていませんでした。

 

でも真実を全ては語っていませんでした。 

 

その巧みに覆われていた部分を

後日彼女は明かしてくれます。

 

ジグソーパズルの欠けていた

ピースがはまるように

 

私の知っている彼女の全てが

音を立てて再構築され

 

きっちりとつながり

私は愕然とすることになります。

 

そのお話はまたいずれ。

 

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