『ヘレディタリー/継承』 (2018) アリ・アスター監督 | FLICKS FREAK

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いやぁ、映画って本当にいいもんですね~


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ローリングストーン誌は毎年、その年公開のホラー映画トップ10を発表しているが、今年のベスト1がこの作品(ちなみに、昨年のベスト1は『RAW~少女のめざめ~』)。アリ・アスター監督のデビュー作にして、非常に高い評価を得ている作品。

 

グラハム家の祖母エレンが亡くなった。母に愛憎入り交じる感情を抱いていた娘のアニーは、母の死をきっかけにグループ・カウンセリングに参加する。そのカウンセリングの席で、エレンが解離性同一性障害を発症していたこと、父が精神分裂病で餓死したこと、兄が極度な被害妄想が原因で自殺したこと、そして自身も夢遊病に悩まされていることを語る。そして、エレンに溺愛されていた孫娘のチャーリーが不運の事故死を遂げる。それにより、残されたアニー、夫スティーブ、息子のピーターの一家の関係が崩壊していく。

 

かなりストレートなホラー映画。そしてこの作品が高く評価されている理由は、ストーリーが実によく練られているためだろう。伏線が張り巡らされていて、後から「なるほど」と思わされる。二度観れば、新たな発見もありそう。伏線の中で重要なのは、アニーがグループ・カウンセリングで、一家に先天性遺伝形質として精神疾患があることを語っていること。

 

伏線の多くは回収されているのだが、意味深ながら理解できないものもある。例えば、白人の両親から生まれた長男のピーターが白人でないこと。また、これでもかというほど「斬首」がモチーフとして繰り返されるが(その最初は、チャーリーが死んだ鳩の首をハサミで切るシーン。その後の「斬首」を暗示している)、それがカルト教団の教義とどういう関係があるのか。そしてチャーリーの奇行は、悪魔「パイモン」の影響下にあるのか。

 

近作ホラーとの比較では、先のローリングストーン誌の2018年ホラー・トップ10の中では、6位の『クワイエット・プレイス』の方が素直に面白かった。また本作のストーリーはむしろオールドファッションであり、ストーリーの新奇さという点で『ゲット・アウト』の方がストーリー的な面白さは上。またビジュアル的には、『ネオン・デーモン』ほどの衝撃はない。

 

アニー役のトニ・コレットは、『シャイニング』のウェンディ(シェリー・デュヴァル)を彷彿とする熱演で、オスカーのノミネートは確実だろう。

 

ホラー映画は苦手なジャンルだけに、自分の評価はあまり当てにならないが、かなり怖かったことは確か。ホラー映画ファンは観るべきだろう。

 

★★★★★ (5/10)

 

『ヘレディタリー/継承』予告編

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