『ビフォア・サンセット』 (2004) リチャード・リンクレイター監督 | FLICKS FREAK

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いやぁ、映画って本当にいいもんですね~


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リチャード・リンクレイター監督の『6才のボクが、大人になるまで。』は名作。6歳の少年が18歳になるまでの12年間を、同じ12年間かけて制作した作品。その監督が、男女の出会いをはじめとして、彼らの関係をリアルタイムの間隔で制作したのが「ビフォア・トリロジー」(と言っても、当初は続編の予定はなく、また現時点では四作目もあり得る)。主人公は、イーサン・ホーク演じるジェシーとジュリー・デルピー演じるセリーヌ。彼らの出会いを描いた作品が、1995年の『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』。そして彼らの9年後を描いた作品が、2004年の『ビフォア・サンセット』であり、更にその9年後を描いた作品が、2013年の『ビフォア・ミッドナイト』。

 

最初の『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』を公開時観た時は、主人公の彼らは23歳の設定、そして自分は30歳を越えていたが、正直ピンとこなかった。一目惚れはあるにしろ、あのシチュエーションでセリーヌが列車を降りるということはあり得ないと思った。彼らの関係はone-night standであり、それにロマンティックなものを感じなかったから。ゆえに続編以降はスルーしていた。その印象は、今回観直してもあまり変わらなかったと言える。

 

しかし今回、続けてその続編を観て、彼らの関係がロマンティックであることを理解した。一夜の出来事を何年も大切に思い続けて、そしてそれを行動につなげるのは、ロマンティック以外の何物でもない。切れかかった二人の運命だったが、9年後の再会は、お互いが相手を恋焦がれることで起こった必然だったと言える。

 

『ビフォア・サンライズ』では出会ってから朝に別れるまで半日+数時間の出来事を作品にまとめていたが、本作での1時間20分は、リアルタイムで流れている。つまり、9年後の再会の直前からの1時間20分が作品となっている。

 

9年前に出会った時は放浪する若者だったジェシーは、自国(アメリカ)以外に翻訳されるほどのベストセラーの小説家になっていた。彼がパリで行ったサイン会にセリーヌが現れるという再会だったが、ジェシーが旅立つ飛行機の時間まで、わずかな時間を惜しむかのような二人の気持ちの昂ぶりが観ていて伝わってきた。そして初めは他人行儀だった彼らが、お互いの真情を吐露するに至って、二人の行く先は決まったと思えた。

 

その彼らの更に9年後を描いた『ビフォア・ミッドナイト』も面白いが、ロマンティックという点においては、本作にははるかに及ばない。やはり恋愛は、お互い一緒にいる時間が長くなれば、それで深まるところはあるにせよ、熱に浮かされたような当初の熱情は冷めてしまうのは仕方ないところではあろう。

 

この作品をいきなり観ても全く分からないので、是非『ビフォア・サンライズ』から観てほしい。そして続けてこの作品を観れば、彼らの行く末に興味が沸かないはずはなく、自分も続編が(同じ9年間隔なら2022年)公開されたら、間違いなく観に行くであろう。

 

★★★★★★★★ (8/10)

 

『ビフォア・サンセット』予告編

 

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