1980年のウィンブルドン男子シングルス決勝は、スポーツ史に残る名勝負であることは間違いない。テニス少年だった高校時代、土曜深夜の試合をリアルタイムで観た者としては実に懐かしい(田舎の自宅に試合の放送を録画したVHSテープがある)。

 

この作品は、3時間55分に及んだ1980年ウィンブルドン男子シングルス決勝の熱戦をクライマックスとして、そこに至るまでのライバル両選手を描いた物語。インターナショナル・タイトルは『Borg vs McEnroe』となっているが、この作品はスウェーデンで制作されており、本国でのタイトルは『Borg』。内容も7:3の割合でボルグが中心となっている(エンディング・クレジットでも、"Thanks to"の中にボルグの名前はあるが、マッケンローの名前はない)。

 

ボルグとマッケンローと言えば、好対照の二人。アイスマンと呼ばれたボルグに対し、コート上でも熱くなるマッケンローだが、ボルグも成年になるまでは相当気性が荒かったことがこの作品で描かれていて、とても興味深い。

 

彼らの使っている道具も懐かしく感じる。「ドネー」 vs 「ウィルソン」。「フィラ」 vs 「タッキーニ」。「ナイキ」 vs 「ディアドラ」。自分も、マッケンローに憧れナイキのフォレストヒルズを買ったものだ(ラケットは弾丸サーブのロスコー・タナ―が好きだったので、PDPオープンを上京してウィンザーラケットショップで購入。ウェアはラコステ)。映画では、ライセンスの問題上か、彼らの着るウェアにはフィラとタッキーニのロゴが見られない。また、当時はテニスボールが白かったんだなと、これも懐かしく感じた。

 

日本公開は2018年8月予定。7月にはやはりテニスを題材とした『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』も公開される。テーマ性は『バトル~』の方があるが、この作品の方がシンプルに楽しめ、当時のリアルな状況を体験している者としては感動すらした。

 

歴史的スポーツ・イベントを経験するべく、テニス好きには勧められる。そしてもし、1980年ウィンブルドン男子シングルス決勝を見ていたならば、必ず観なくてはいけない作品。

 

★★★★★★ (6/10)

 

『Borg vs McEnroe』予告編