韓国映画『殺人の告白』(2012年)のリメイク版。オリジナル版は大層面白かったが、やはり本家の魅力に叶うはずもなく、これはいただけなかった。

 

オリジナル版を意識して、殊更違った展開にしようとした努力は見られるものの、それが成功しているとはとても言えない。

 

作品の魅力ということで言えば、その差はストーリー的なものと言うよりは、やはり主人公二人のキャラ立ちの差ということになろう。確かにイケメン凶悪犯とやさぐれ刑事といった同じ対比ではあるが、パク・シフのサイボーグ感とチョン・ジェヨンの母親に腰に膏薬を貼らせるダメダメ感に、日本版のキャストは相当見劣りすると言わざるを得ない。

 

ストーリーの大筋は、過去の殺人事件が時効となり、その犯人が名乗り出るというものだが、現時点において、現実には日本においても韓国においても殺人罪相当の事件の公訴時効は廃止されている。その刑事訴訟法改正は、日本においては2010年、韓国においては2015年だが、この5年間の差が少なからず影響している。オリジナル版制作の時点では、韓国には依然殺人罪相当の事件の公訴時効は存在しており、何ら考慮する必要がなかったが、日本において現時点の刑訴法改正を踏まえることの難しさはあっただろう。それが「22年目」の告白という、2010年刑訴法改正から2017年の今日までの7年が15年の公訴時効の期間に加えられている理由である。

 

しかし、なぜ7年経ってという唐突感は当然残る。そして実際には35歳の藤原竜也が犯人役(44歳という設定)をするにはかなり無理がある。映画を観ながら、「22年前の犯罪の犯人が彼って、一体いくつの時に犯罪を犯したの」と思わざるを得なかった。

 

また真犯人の動機は実に不自然。オリジナル版とは全く違った結末を狙った結果なのだろうが、連続殺人の動機と言われると(勿論、実際に経験したことはないのだが)、どうなのかなと思ってしまう。

 

ということで、この作品を観るくらいならば、オリジナル版を観る方がよほどよいし、オリジナル版を観て面白かったからと言って、この作品を観る必要はない。間違ってこの作品を先に観たならば、是非オリジナル版を観ることをお勧めする。

 

★★★★ (4/10)

 

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』予告編

AD