15年前に10人の女性が殺害された連続殺人事件。迷宮入りしたと思われた事件だったが、時効が成立してから、ある男が自分が犯人だと名乗り出た。その男イ・ドゥソク(パク・シフ)は、自分の犯した殺人について詳細に記した本を出版。その衝撃的な内容と美しいルックスが相まって、ドゥソクは一躍時の人となる。しかし、15年間事件を追い続けていた刑事チェ・ヒョング(チョン・ジェヨン)は、本の中に11人目となる最後の未解決失踪事件が書かれていないことに気づく。ドゥソクは真犯人ではないとするヒョング刑事とドゥソクのテレビ討論会が世間の注目を集めるが、そんな中、自分こそが真犯人だと主張する人物が現れる。

 

韓国で実際に起こった10人の女性が殺害された華城連続殺人事件をモチーフにした作品には『殺人の追憶』(2003年)といった秀作があるが、この作品も同じくその事件を題材にしている。そしてこの作品もすこぶる面白かった。

 

特に、大どんでん返しの大仕掛けがこの作品のストーリー上の魅力。その仕掛けがあまりに大胆ゆえに、細かな部分でのストーリーのほころびはあるが、それを気にさせないのが、作品のところどころにちりばめられたユーモアのセンスとアクションシーンのスピード感。前者は韓国映画の一つのパターンなのかもしえれないが、シリアスでダークな作品に、ほのぼのとした笑みがこぼれるというのもなかなかオツなもの。後者は、「ジャッキー・チェンか!」というシーンや「マトリックスか!」というシーンが盛り込まれ、そのギャップも楽しめた(悪ノリ感が否めないこともなく、これは受け付けられない人もいるかと)。

 

そしてこの作品の特筆すべきよさは、主人公二人、パク・シフ演じるドゥソクとチョン・ジェヨン演じるヒョングのキャラ立ち。前者の韓国サイボーグ・イケメン的な凶悪犯と、後者のやさぐれた雰囲気の刑事との対比が光る。

 

11人目の犠牲者とされた女性の惨状は、まさにゴーリーな韓国映画のものであり、スパイスの効いた韓国物が好きな人には受けるであろう作品。

 

1時間59分が長いとは思わなかったが、ムダな部分(特に遺族がドゥソクに復讐しようと画策する一連のシーン)を削ぎ落とせば、もっと締まった作品になったと思われる。

 

★★★★★★ (6/10)

 

『殺人の告白』予告編

 

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