秋に収穫した蕎麦の熟成度が増し、1月・2月は蕎麦の味・色・香りがベストの状態になる蕎麦の旬の時期となりました。

 蕎麦にとって、この最高の時期に是非お蕎麦を召し上がっていただきたいです。

 

 先日は、手打する事により麺に空気の層が入り茹で時間が短くなる事を

書きました。

 茹で時間が短くなるという事は、蕎麦の味や香りが流出せず良い材料の特徴がしっかり出せるという事です。

 今回は、蕎麦粉の良し悪しについて書きます。

 

ここでは、一般に流通している外国産の材料の話は省略します。

 国内産の蕎麦ですが大きく分けると、食味が一般受けするクセの少ない北海道産と食味に特徴のある本州産に分けられます。 

 生産量としては、ほとんどが一般受けする北海道産となります。

他の穀物と同じように価格は天候などに大きく左右され、毎年上がり下がりがあります。

 

 

 例えば、今年の場合、秋に雨の日が続き日照不足となり本州各地の蕎麦の発育は大きく遅れました。

 そこで生産者の方々は刈り取りを待っていたのですが、そこを襲ったのが2週連続の台風です。

 本州の各地で蕎麦は倒れてしまい収穫できなくなってしまいました。

全滅に近い状況です。

 その逆が、昨年の北海道です。

 皆様もご存知のようにポテトチップスが生産中止に追い込まれるような被害が去年は出ました。

 国内でこのような被害が出ると相場は上がります。

ひどい業者では、高値と仕入れが困難になれば、国内産と偽って外国産を混入している酷い業者も現れます。

 

 このような各地で見られるような被害にも影響を受けないで弊社が店舗で使用している裏磐梯雄国産や業務用製麺販売している北海道多度志産が通常どおり入手できるのには大きな理由があります。

 収穫時に台風が通過しにくい場所にあることも起因していますが、山の斜面の蕎麦専用畑で契約栽培されているからです。

国内の蕎麦畑は、ほとんどが休耕田で栽培されています。

休耕田は、平地にあるため台風が襲った時に風が通りやすく蕎麦にも大きな被害を与えます。 

 しかし、山の斜面の畑では風が通りにくく被害はそれほどにもならないからです。

 また、山の斜面の畑は水はけが良いために根が深く張り蕎麦は風が吹いても倒れにくくなります。

 

      福島県裏磐梯雄国の畑

 

 

さて、本来農作業に手間のかかる山の斜面ですが、その場所をわざわざ選ぶには台風の被害を回避するだけの理由ではありません。

 山の斜面は、

土地が痩せていて水はけが良いこと、

昼夜の寒暖の差が激しく食味の深い蕎麦が収穫できるからです。

 

葡萄畑には水はけの良い土壌が向いているように、魚沼の水田が昼夜の寒暖の差が激しい場所にあるように。

そんな理屈です。

 

これらの山の斜面の蕎麦専用畑で収穫される蕎麦を、蕎麦愛好家の方々の間では「山の蕎麦」と呼ばれて日本各地の産地で栽培されているのですが、食味が優れているためにそれぞれの産地の近隣で自家消費され一般にはほとんど流通していないのが現状です。

「山の蕎麦」とは皆様もあまり耳にされていない理由はそのためです。

ご存知の方も、ご自身の秘密にしておいて口コミもほとんど行いません。

 

弊社が、この「幻の山の蕎麦」福島県雄国産を契約栽培で扱いだしてから10年以上が経過し、すっかり流通も安定しました。

ひっそりと、山中湖の奥深い場所にある平野に引っ越して1年が経過しました。

「山の蕎麦」を理解してくださるお客様を山中湖の端っこでひっそりと心よりお待ちしております。