三田真弘くん、関東高校選手権優勝!おめでとう! | ジュニアゴルフ アジアジュニアゴルフ協会 吉岡徹治オフィシャルブログ Powered by Ameba

三田真弘くん、関東高校選手権優勝!おめでとう!

半年かけて相談しながら調整してきました。


 昨日、千葉県の一ノ宮CCで関東の高校ゴルフ選手権が開催されて、教え子の三田
 真弘くんが優勝しました。高校に入学しての大きな大会はこれが初優勝です。

 春の東京大会をまさかの予選落ちなど高校に入って調子の上がらない状態を乗り越
 えての優勝は嬉しいですね!

てんとうむし西沢歩未と三田真弘が初V 関東高校ゴルフ冬季大会



 個性的なスイングではあったのですが、長所を生かしながら将来のプロ入りを目指
 して、調整をする難しい時期を各分野の専門家のコーチの皆さんのアドバイスをも
 らいながら取り組んできました。

 実は今年の夏の関東大会では78近く打ってしまって自信もなくなりかけていまし
 た。春も東京予選落ちと絶不調で始まったシーズンでした。
 
 7月の後半のデータを見るとインサイドアウト(Club Pass=4.5度)で極端なアッ
 パースイング(Attack Angle=7.7度)のドロー系のスイングでフェードを打ちた
 いというチグハグな感じでした。

 実際のスピンの方向(SpinAxis =5.1度/スライス回転)に対して理論値(face
  to pass=-4.1度/フック回転)が逆になっています。ボールをフェース面のヒー
 ル寄りで捉えて無理にフェードをかけている状態ですね。





夏の頃の数値ではアンダーパーは出そうもなく・・


 なんとかしようと7月に1週間東京に来てもらってプロギアの宮川まもるプロに
 改めて動作解析を詳しくアドバイスもらいました。

 調整前にはそこから手をつけようか?専門家のアドバイスが重要です。

 具体的には、腰の使い方と腕の使い方が一致していないということでした。腰の動
 きを改善しながら、その他の腕の動きやフェース面の管理の部分はいじらないよう
 にアドバイスしました。


 
 8月の全国大会あたりは多少フェードが安定してきて、全国大会団体戦で4位の好
 成績を納めましたが、風の中で高すぎる球が、距離が合わない状態でした。

 下から7.8度とアッパーに打ちすぎていて、しかもインパクトのロフトが多すぎて
 (DYN Loft=17.9度)!ドライバーを下から5番ウッドのロフトで打っているよ
 うな弾道になっていました。

 高く上がってポトリと落ちる弾道では距離も稼げず、ピンを狙う位置に上手く着弾
 できません。

 このクラブの入射角度は無理に直すとスイングに大きな違和感が出てくる数値で、
 気持ちが悪いんですね・・・・インパクトロフトにも関係してくるので、手首の
 使い方なども含めてじっくり直す必要があります。

 なので、この頃は大きなアンダーパーが出るような感じはまだありませんでした。





プロの予選会や交際交流試合で調整

 
 秋以降は、試合数が減るので、プロのトーナメントのマンデー予選を推薦しまし
 た。東海クラシックのマンデーとABCチャンピオンシップのマンデー予選です。
 
 共に通過はしませんでしたが、スコアはまずまずでした。また、中国との交流戦
 に2回呼んで、実戦での調整をやっておいてもらいました。私も一緒に北京まで
 行きましたが、中国の選手を相手に圧勝していましたので、調整もうまくいって
 いるのと思っていました。

 そして、昨日の関東大会の試合前に練習場で、久しぶりにデータを見ました。夏に
 課題だったクラブの入射角度が改善されていて(Attack Angle=7.8度→5.4度)
 インパクトのロフトも良くなって(DYN Loft=17.9度→14.7度)います。

 課題だった打点も安定してきてスピンの理論値と実際のスピンも一致していい弾道
 になっていました。

◎夏の時期と現在との弾道の比較↓





 でも、時々クラブの入射角度に対して、フェース面が被りすぎてフェードがきつく
 なる時があったので、

「打点がセンターかつ、クラブ軌道が白(ターゲットライン)、青(クラブ軌道)の
 間に赤(フェースアングル)が来ると綺麗なフェードになるよ」

「あまりまっすぐに構えようとしすぎずに、少しアドレスの時にターゲットラウンを
 左に取って、プッシュ&ストレート気味に打ち出せば、いいんじゃないか?」

 とアドバイスしました。あとは、データ解析機器を貸してあげて、大会期間中に練
 習場で数値を確認しながら自分で調整していました。







最近は大学生の指導も引き受けています!


 最終日は、「いい球だと思うから自信を持って優勝争いをしてくれば、多分勝てる
 と思うよ。駆け引きを楽しんでくれば・・・」

 送り出しましたが、結果は優勝しましたね。おめでとう!

 男子は、少しデータを変えるだけでも半年くらいかかりますし、上級者ほど調整に
 は気を使って、微調整を繰り返して上達していきます。

 ドリルや練習だけでは、足りずにマンデートーナメントや国際試合など実践の場を
 提供して仕上がりを確認することも重要です。

 専門家のコーチの皆さんたちと仕上げて優勝争いができるような状態に持っていく
 ノウハウは随分溜まってきました。

(私一人でやっているのではなくていろんな分野の専門家の皆さんとチームを組ん
 で選手を指導しています。)
 
 中学から高校に上がる時期は、体も急に大きくなったりスイングも変わるので指導
 が難しいですね。私に限らず経験のある指導者のアドバイスをもらってください。

 それから、最近は大学生のキャンプ参加やアジアのアマチュア選手権の参加も募集
 しいます!大学に行っても伸び悩んでる皆さん!一緒にアジアに行って上手くなり
 ましょう。