堺市の蘇鉄山登頂記 | 鉄道で行く旅

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一等三角点がある中では、日本一低い山である堺市の蘇鉄山まで行ってきました。

撮影日は、2023年8月2日です。

南海電車の難波駅から空港急行に乗車し、堺に向かいました。

 

8300系6連の空港急行の走行写真です。(参考画像)

 

堺駅から蘇鉄山がある大浜公園まで歩きました。

南海本線が1983年(昭和58年)に高架になる前まで使われていた南海本線の堅川(たてかわ)橋梁の橋台跡です。

 

竪川の南蛮橋にある南蛮人の像です。

 

海岸防潮施設の竪川水門です。

 

右下にある像が、戦国時代の貿易商人「呂宋助左衛門(るそん すけざえもん)」像です。

左上の像は、堺旧港の「乙姫さん」こと龍女神像です。

 

大浜公園に入りました。ここから蘇鉄山に向かいます。

♪恋の涙か 蘇鉄の花が 風にこぼれる 石畳~

 

蘇鉄山の地図です。

 

明治天皇御駐蹕之跡(めいじてんのうごちゅうひつのあと)です。

大浜公園は1903年(明治36年)に開催された第5回内国勧業博覧会の第2会場(第1会場は天王寺公園)になり、当時東洋一と言われた博覧会附属水族館(堺水族館の前身)が建設されました。明治天皇は同年5月5日に水族館を御巡覧されました。

 

標高6.97mの蘇鉄山の全景です。

 

蘇鉄山の登り口です。高山病の心配もなく、登山靴の必要もなさそうです。

 

「そてつ山登り口」の右側の標識です。蘇鉄山には「日本一低い一等三角点」があります。

 

蘇鉄山の登山道です。

映画「劔岳 点の記」に出てくる、ヘンデルの「ハープシコード組曲 ニ短調 HWV437~サラバンド」が脳内に流れる暇もなく、1分弱の間に山頂に着いてしまいます。

 

映画「劔岳 点の記」予告編 (株式会社CLEO) 映画は2009年6月20日公開

 

ヘンデル:「サラバンド」 (アカデミー室内管弦楽団) (noboru 1947-3)

 

これが、蘇鉄山の一等三角点です。

 

堺市による蘇鉄山の説明です。

 

この「蘇鉄山山岳会」の説明によりますと、一等三角点のある日本一高い山は南アルプスの赤石岳(標高3120m)ということです。

なお、富士山・剣ヶ峰(標高3776m)には、大阪の天保山(標高4.53m)と一緒ですが、二等三角点があります。

また、映画「劔岳 点の記」で知られている劔岳には、2007年に「劔岳測量100周年記念行事」として三等三角点が設置されています。明治40年(1907年)に設置されたのは、臨時の三角点(重量のある三等三角点の標石を山頂に持っていくことができなかったため)でした。

劔岳の標高の最高地点は、三角点より1.5m高く、標高は2998.6mです。

 

蘇鉄山の山上に建立されている万葉歌碑です。揮毫者は犬養孝さん(1907年~1998年)です。

遣唐使の母の歌
旅人の 宿りせむ野に 霜降らば 吾が子羽ぐくめ 天の鶴群 (巻9・1791)

 

建立年は平成23年(2011年)という新しいものでしたので、私の蔵書である「犬養孝揮毫の万葉歌碑探訪 (和泉選書)2007年発刊」 には、この万葉歌碑の記載がありませんでした。

 

蘇鉄山の山頂から眺めた大浜公園プールです。

 

蘇鉄山から下山しました。この画像は大浜公園のサルスベリです。

 

大浜公園から旧堺燈台に向かう道に、ムクゲの花が咲いていました。ムクゲは、フヨウよりも雌しべが直線的で、葉も小さいです。

 

ついでなので、猛暑の中でしたが、旧堺燈台にも立ち寄りました。この燈台には約1年7カ月ぶりの訪問です。

南海本線堺駅の西約1キロメートル、堺旧港の突端に位置する旧堺燈台は、明治10年(1877年)に建築された建物です。現地に現存する木造洋式燈台としては、わが国で最も古いものの一つとして、昭和47年(1972年)に国の史跡に指定されています。
建築にあたっては、堺市民(当時は堺県)の寄付と堺県からの補助金により経費がまかなわれました。土台の石積みは堺旧港の港湾整備と併せて備前国(現在の岡山県)出身の石工・継国真吉が携わり、建築工事については、堺在住の大工・大眉佐太郎が行いました。また、灯部の点灯機械の取り付けは、横浜の燈台寮よりバービエール社(フランス)の機器の購入を行い、英国人技師ビグルストーンが携わりました。

その後、約1世紀の間、大阪湾を照らしつづけましたが、周辺の埋め立て等により、昭和43年(1968年)にはその灯りを消すことになりました。
近年老朽化が著しかったため、平成13年(2001年)度から18年(2006年)度まで保存修理工事が行われ、往時の姿が甦りました。

 

南海本線の堺駅に戻る途中にある神明神社です。社務所の窓口が閉まっていましたので、蘇鉄山の「登山認定証」をいただくことはできませんでした。

(おわり)