起業家のミカタ、
ライティング代行のシカタです。
今日の五十音ブログは『る』
『る』･･･。
『る』かぁ･･･。
『る』は『ぬ』同様、
しりとりで出てきたら嫌な言葉ランキング
上位入賞間違いなしの言葉だ。
『る』･･･。
『る』･･･。
あ、『留守番電話』
これにしよう。
今日は『留守番電話』にまつわる話を書く。
もしもし中の次男（当時2歳）
今から26年ほど前の話である。
当時の私は
結婚することが決まり、
結婚生活に向けて
いろいろと準備している最中で、
二人で借りたマンションの一室に
新生活を始めるために
ちょこちょことモノを運んだりしていた。
部屋に一番に設置したのは
留守番電話機能の付いた電話機だった。
今と違って
当時はまだ携帯電話など持っていなかったから、
万一連絡を取る必要が生じた際に備え、
とりあえず電話機だけは置いたのだ。
仕事が休みだったある日、
掃除などをして整えようと
私は一人で部屋を訪れた。
ふと見ると
電話機が赤く点滅している。
留守番電話メッセージが入っているようだ。
この時点で
ここの電話番号を知っているのは
私と彼、つまり夫となる男性だけだった。
ということは
当然のことながら
メッセージを残したのは彼のはずだ。
昨日も電話で話したのに
何があったのだろう。
もしかしたら
「部屋の片づけ、頑張ってねー」
くらいの
軽いメッセージを
軽いノリで残したのかもしれない。
そう思いながら
微笑ましい気持ちで
初めての留守番電話のメッセージを再生した。
すると、電話機からは
たどたどしい日本語で暗くボソボソと話す、
聞き覚えのない男性の声が再生された。
「ア･･･アノ･･･
ヤマモトサン･･･デスカ･･･。
コノマエ･･･ハナシタ･･･
オハカノ･･･イシ･･･
オハカノ･･･イシノ･･･ケンデスガ
アレデ･･･オネガイシマス」
ヤマモトさんて誰だよ。
いやそもそもお前は誰だ。
っていうか、
この人今
オハカって言わなかった？
オハカノ･･･イシノ･･･ケンて
言ったよね？
オハカノイシ？
お墓の石？
これから
新婚生活が始まる部屋に設置された
真新しい電話機に
初めて録音されたメッセージは
間違い電話だった。
しかも
墓石
だ。
墓石が悪いわけではないし、
間違い電話も
まあ時にはあるだろう。
が、
なぜこのタイミングなんだ。
一人で静かな部屋に居る
このタイミングに
たった一人で
見ず知らずの男の
ボソボソと暗い声を聞く不気味さったらもう。
しかも
新婚生活がまもなくスタートする
このタイミングに
新香生活に水を差すかのような
墓石の相談だ。
そして
タイミングもさることながら、
その後
『ヤマモトさん』にちゃんと
墓石の件は伝わったのか
というのも
めちゃくちゃ気になった。
何せメッセージの最後は
「アレデ･･･オネガイシマス」
だったのだ。
誰だか知らない男に
お墓の石の件をお願いされてしまったのだ。
みんな
墓石の相談する時は
間違い電話に気をつけて。
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