はい、直撃弾でした。久々の大型弾の直撃です。
泣きアニメとしては☆4つくらいでしょう。しかし、恋愛アニメとしては堂々の☆5つです。とらドラと同等、あるいはそれ以上かもしれません。
「深夜の恋テロアニメ」
「アニメ史上に残る作品」
「鬱作品とは逆の意味でそれ以上に見ていられない」
といわれ、キュン死、悶絶死が続出し、ネットのタイムラインでは、「今日も致命傷ですんだ」と全然すんでいない状況がツィートされるありさまです。
内容は
「小説家志望の文芸部員、小太郎。茜は陸上部で短距離走専門。中学3年になり、初めて知り合った2人。家族と食事に出かけたファミレスで出くわしたり、運動会の用具係で一緒に作業したりが続き、互いを意識し始める。」
といった感じの中学生の恋愛なのですが、非常に丁寧に書かれている一方、もどかしい、こそばゆい、自分の黒歴史をえぐるような描写が続き、30分を休みなく見れません。
さらに、ここぞというときに昔の恋愛ソングを投入して、瀕死の視聴者にとどめを刺していきます。
そして、背景の川越の街の描写のきれいなこと。川越の街は、一部の場所を季節と場所を選んで切り取るとすごくきれいに映るのですが、今回のアニメではきちんと再現できていいます。
全く、奇蹟とか魔法とか現実的でない設定とかがなく、単に日常を表しているのですが、魅せられてしまい、30分後には致命傷を負うアニメです。
昨年春放送されたのですが、気づきませんでした。もっと早く気付くべきだった作品です。
以下はネタバレです。☆4つの作品ですから、まだ見られていないかたは、見てからこの先を読むことを強く推奨します。名場面の振り返りが書いてあります。
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ネタバレ篇
1話で出会い、LINEを交換
2話で「恥ずかしくない、水野さんはそのままでいいと思う」のセリフでお互い接近
と非常にゆっくりとした流れなのですが、
3話で告白、4話でOKと一気に加速します。これで残り8話どうするのかと思う感じですが、横恋慕の千夏と比良がでてきて、それでお互いが心配になったり嫉妬したりとしていきます。
しかし、圧巻なのは8話ですね。みんなに付き合っていることがばれてしまった夏休みの登校日、二人は注目の的。でも、そのおかげで周りが気を使い、二人だけで話せる時間が増えて急接近の回です。
川越祭りの練習を見に行くシーンは、TrueTearsの乃絵のワンシーンを思い出し、氷川神社の風鈴祭りで浴衣姿で歩くシーンなどは背景とマッチして最高のシチュエーションです。そして、ここでバックにジッタリンジンの「夏祭り」が流れ、小太郎は茜の手を取り、唇にキス。
もう、立ち上がって電燈の紐にシャドウボクシングしたくなる感じです。
そして、10話の川越祭りのシーンもすごいです。本当に川越祭りの中での実写のような内容です。でも、お祭りを踊る小太郎を遠くから眺める茜。むむ、どこかで見た記憶が。やっぱり乃絵が眞一郎の踊る姿と重なります。これはもしかして失恋フラグ?
最後に12話。二人が離れ離れになり、地元に残る小太郎は同じく地元の学校に通う千夏から告白されます。長距離恋愛になることに不安な茜。ここでも失恋フラグが立っています。しかし、それを小太郎は投稿小説で自分の想いを伝えます。それを読んだ茜が小太郎の想いを知り泣きながらこれからも付き合い続けると覚悟を決めます。
もう、この機を待ったようにパトラッシュが猛ラッシュかけてきました。
そして、エンディング。各話のエンディングに流れていたLINEは二人の将来のLINEでした。その最後は川越氷川神社で結婚して、氷川神社でお宮参りでした。なぜわかるのかって? それは二人と赤ちゃんが指に結んでいるのは結い紐だから。川越氷川神社で結婚式を挙げると指輪交換の儀の代わりに結い紐の儀といって、相手の指に運命の赤い糸を結ぶ儀式があります。これは川越氷川神社だけですね。そして、この結い紐を結んでお宮参りすると赤ちゃんにも結い紐をくれるんですね。すごい日本的なロマンチックな話なんです。
それを知っていたスタッフの粋な計らいでした。
本当にいいお話でした。
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