前回の投稿にある様に「不快な感情」は
いくつかの要素で構成されているので、優先順位を決める為に
それらをバラバラにして<欲求>ごとにまとめる必要があります。
これを私は「感情の因数分解」と呼んでいます。
「因数分解」の説明をネットで見ると
<1つの足し算や引き算が混ざっている式を、
カッコでまとめて掛け算の式に変形すること>とあります。
X₂+5X+6=(X+2)(X+3)
「感情の因数分解」も色々な要素が混じっている感情を
5つの<欲求>という視点でシンプルにまとめる事を指します。
では「不快な感情」を<欲求>ごとに分解して
仕分けする方法について、見ていきたいと思います。
#159で収集した「不快な感情」の付箋の
下半分(粘着部でない所)を折り曲げて
その裏側の部分に①~⑤と書きます。
①「生理的欲求」
②「安全の欲求」
③「社会的欲求」
④「承認欲求」
⑤「自己実現欲求」
として、1つの付箋に対して4ポイントを
各項目ごとに振り分けていきます。
1つの「不快な感情」で5項目全てに由来する事は
ほとんどないので、4ポイントを振り分けしていきます。
このポイントの合計が一番多い<欲求>が
取り組む優先順位が一番高いという事になります。
この「感情の因数分解」を実施してみると、
それ以降の「不快な感情」に対しても
<この感情はどの欲求に起因しているのだろう?>
と自分の感情と分析的に向き合う事が出来る様になり
#157にある様に
「感情」も「出来事」も1つの情報として取り扱う事が
自然と出来る様になることもあるので、とてもお勧めです。
また、自分が関わる人の言動によって、自分の感情が波立つ時
相手の言動に対しても「感情の因数分解」する事で
相手の言動に対して思いやりを持って接しやすくなります。
自分は③の<社会的欲求>が高くても
関わる人が②の<安全の欲求>が高い場合
その違いによって意見の相違が生じてしまい
それが「不快な感情」の原因になってしまう事もあるので、
「感情の因数分解」をする事が2人の課題を
明確にする事にも役立ちます。
(この記事を書く過程で知ったのですが、
「逃げ恥」でも「感情の因数分解」というセリフがあったそうです。
私は見ていないので、ネット情報です)