前回の投稿の「なぜなぜ分析」を実際にやってみると
前回の図の③以降はなかなか進まない事があります。
分析に行き詰った時は、理由の中に複数の内容が
混在していないか確認してみて下さい。
これは別の例えになりますが、
①母に「早く自立して」と言われた
↓
②怒り(カッとした)
↓
③いつも私のする事にあれこれ口出しているのは
母の方なのに、それを棚に上げて私を責めている様に
感じたから
「見える化」の手法を活用していきます。
「見える化」とは、トヨタ生産方式の一環として
見えなかったものを見たい意思とは関係なく
強制的に見える状態にして
問題や異常を管理する事をいいます。
これを自己分析に応用する場合は、
「感情」にフォーカスします。
まず「感情」ですが、感情には1次感情と2次感情が
あるという見方があります。
それはどういった事かと言いますと2次感情は
無意識的な1次感情によって生じるというものです。
例えば、無意識的な「悲しい」という感情から
意識的な「怒り」が湧いてくる
無意識的なという「寂しい」感情から
意識的な「不満」という感情が生じる
この様に、生じる感情のその奥に
本質的な感情があるという考え方です。
#159にある「不快な感情」を私の視点で
1次感情と2次感情に仕分けしてみると
1次感情は
・寂しさ・悲しさ・孤独
・不安・恐れ・恐怖
・恥ずかしい
2次感情は
・怒り・不満・イラダチ
・落ち込み・後悔・諦め
・焦り・無念
・憎しみ・軽蔑・嫌悪
・嫉妬・妬み・恨み
・劣等感・罪悪感・絶望
・違和感・不快感・居心地の悪さ
・困惑・疑念・心配
になると考えています。
※2次感情が更に3次、4次感情と
何層にも重なっている場合があります。
感情について、1次感情・2次感情という捉え方をする事で
自分の中にある感情を、より深く分析する事ができ
それが理由を紐解くキッカケとなります。
次に「見える化」の方法についてですが
「なぜなぜ分析」を進める中で、なかなか理由が浮かばず
分析が止まってしまっている理由に対して
1次感情に由来する理由はピンク
2次感情に由来する理由は水色
で囲って下さい。(蛍光ペンでも色鉛筆でもよいです)
先ほどの例えで言うと
①母に「早く自立して」と言われた
↓
②怒り(カッとした)
↓
③-1 日頃から口出しされている事に不満があるから(不満)
ここで分析が止まってしまった時は
2次感情となるので水色で囲みます。
この様に分析が止まった理由全てに対して
色分けをしていきます。
(考えて理由が出てくる場合は、1次感情まで
堀り下げずに2次感情のまま「なぜなぜ分析」を
進めてもらって大丈夫です)
理由がピンクの時については
次回の投稿で説明したいと思います。
理由が水色の時については、更にその奥に
他の感情が隠れていないか
先ほどの1次感情と2次感情のグループの中から
一番しっくりくる感情を探していき
1次感情に辿り着くまで繰り返していきます。
(その過程でも色分けをしながら進めて行きます)
この様に作業の停止に当たり
決められた基準に則って色分けする事で
見ようとする意志とは関係なく
視覚的に状況を理解する事ができます。
この流れが「見える化」となります。