私は北海道で紅茶専門店を開いています。
南区で1年8ヶ月、その後訳あって移転して間もなく4年。
移転してからはパティシエールの友人に東京から来てもらって、二人で営業をしています。
20席ほどのお店なので、ずっとバタバタするときも静かなときも二人でやっています。
丸四年近く経ってようやく自分たちのペースが掴めてきたところです。
先日その友人が実家(東京都三鷹市)に帰省するということで、お願いして水道水をもってきてもらいました。
というのも。
私自身、東京近郊暮らしが長く、札幌に引っ越してきて水で悩まされたのです。
札幌はかなり水も空気も綺麗です。
私が悩んだのはお茶の味。
ようやく引越しが片付いてポットなどを出して、初めてこちらでお茶を淹れた時に困惑しました。
今までの茶さじで、同じ淹れ方をしたのに、全然味が違います。
香りはぐんとよく感じ、水色も綺麗だけれど、渋みが強く感じられ、びっくりしたのを未だにはっきりと覚えています。
私が最後に住んでいたのは神奈川県川崎市。
そこの水の硬度は年間およそ60mg/lほどありました。
札幌市で初めて住んだところの水の硬度は30~40mg/l。(現在の場所も同じ浄水場から水をひいており、数年前の情報としてはこちら→http://www.city.sapporo.jp/suido/c03/c03third/do )
硬度だけではない水質の違いもあるのでしょうが、硬度はわかりやすい指標となるのではないかと思います。
・・・というのが前置きで。
三鷹市の水と今の清田区の水(どちらも水道水)でお茶を淹れて見よう!と思い立ったのです。(いまさらですが・・・笑)
友人の実家の硬度は→http://www.city.sapporo.jp/suido/c03/c03third/do
70~85mg/lくらいあります。
やはり倍くらいの硬度。
イギリスロンドンは200mg/lほどあるというので、北海道はおよそスコットランドですね。
ちなみに清田区の水はコカコーラさんの「い・ろ・は・す 」に使用されています。
ポットも同じ素材のもの。(白磁の)
茶葉も正確に計りました。
スリランカのウバを使用。(ウバは三鷹の近く吉祥寺にあるジークレフさんのもの)
右が三鷹市の水道水。
左が札幌の水道水。
少し時間が経ったのでよりわかり易いです。
札幌の水道水はお湯を入れた瞬間から立ち上る良い香り、それとキリっとした渋み(収斂味?)
三鷹の水道水は香りは札幌に負けますが、時間が経っても渋みがあまり出てきません。まろやか。
フレーバーティも入れたのですが、写真を撮り忘れました。
こちらも上記と同じ感想でした。
ついでに緑茶も。
こちらは少しわかりづらいですが、右が札幌水、左が三鷹水。
先ほどと同じ鍋を使いお湯を沸かし、5分ほど沸騰させ続けました。
わかりやすいように熱湯で淹れます。
私は右の札幌水の方がまろやかで美味しいと感じました。
三鷹水の緑茶は渋い!と思いました。
友人は子供の頃から緑茶を飲んでいて、三鷹水の方が美味しいと感じたと言っています。
・・・味覚は飲みなれているものにも左右されますよね、そりゃそうだ。
中国茶は水が足りずにできませんでしたが、こちらも面白そう。
結局、硬度云々と言っても飲みなれたものや、自分が美味しいと思うものがすべてですよね。
自分が飲んで美味しいと感じればそれがすべて。
嗜好品ですから。
お茶関係の方とそんなお話をしていたら、色んな場所の水で実験してみたいね~!とか、どこどこの硬度はこれくらいだよーとかとても楽しかったです。
お茶が好きな人はみんな同じところでテンションがあがりますね。笑
店が静かなときはこんなことばかりしております。ふふ。