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皆さまこんばんは。




二大Bという言葉がある。

ベッリーニとベートーヴェンを表すのですが、旋律の美しさで突出した作曲家がこの2人だとヨーロッパでは言われています。

確かにベッリーニは美しい。僕も大学時代は声楽を3年間習っていたのでベッリーニは何曲か歌いました。
ベートーヴェンの美しさはここに書くまでもないでしょう。


しかし、最高に美しい旋律を書くBがもう1人
いるのです!
マックス・ブルッフ。

バイオリン協奏曲1番 と、スコットランド幻想曲の2曲が有名ですが、ブルッフの曲全てに美しい旋律が溢れています!
普段クラシックを聴かない人が聴いても、いいメロディ!っていうのがブルッフ。



でも、ブルッフの名はあまり有名ではありません。

何故かというと、ユダヤ人の血をひいている(本人は否定していたそうですが)と言われ、ナチス政府はブルッフの全作品を上演禁止にしたのです。
こんなことがなければ、間違いなくブルッフの知名度はブラームスやワーグナーと肩を並べる存在となっていたでしょう。




来年4月20日にソプラノの齋藤恵理さんとリサイタルをやりますが、私のソロでこのブルッフのバイオリン協奏曲を弾く予定です。
すっごく美しい曲なので皆様お楽しみに!!





そういえば、政治の被害にあった作曲家がもう1人いましたね。
チャイコフスキーです。

ソビエト連邦はチャイコフスキーを神格化していました。ロシア民族は素晴らしい、だから社会主義 ソビエト連邦は偉大な国だ、ということを過去の偉人を使い宣伝したのです。
政府は国家プロジェクトとしてチャイコフスキー全集をつくりました。
そして悲劇は起こります。
帝政ロシア時代に生きたチャイコフスキーは、皇帝を賛美するメロディを使ったりしていました。
これでは都合が悪い政府は、曲を改ざんします。
あの有名な序曲「1812年」も、一部グリンカのメロディに差し替えられてしまいました。
改ざんされた曲はたくさんあると伝えられています。

曲だけではありません。全集にはチャイコフスキーの手紙なども都合の悪い部分は削除・改ざんが行われたのです。
偉大なロシア民族として神格化されたチャイコフスキーは、理想的で完璧な人間でなくてはソ連にとって都合が悪かったのです。
「コニャックを一瓶空けてようやく寂しさが紛れた」
「頭にきて相手のシャツをビリビリに引き裂いた」
などの悪い(人間らしい)一面は全て国によって隠蔽されたのです。
チャイコフスキーの正確な素顔を知ることが目的の全集にはあってはならないことです。






日本も例外ではなく、終戦後GHQの占領下であったときに、童謡の歌詞が作り変えられたり、放送・上演禁止になったりしました。
「里の秋」はその典型です。本来の歌詞は不適切とされ歌詞が改ざんされました。


理由はどうあれ、『作品本来の姿』を意図的に改ざんする行為はあってはいけないと思います。





芸術である音楽が、政治に振り回されてしまうのは本当に残念なことです。




椿 太陽





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