カップ麺の話ではなく、
最近、都会の家屋にタヌキが現れたとか。
昔ボクが少年の頃、
山陰の寒村では肉を食すと言えば、
卵を産まなくなったニワトリか、
冬、雪の中に子供が罠を仕掛けて捕ってきた野ウサギの肉とか。
イノシシは居なかったが.
タヌキ汁は食べた事がある。
狸の親子を見た事も有る。
しかし、きつねは見た事がなく、
北海道に出かけた時には、野生のキツネたちとも遭遇したが、
それとは別に、囲の中で飼われた北狐はみな汚かった。
狐は稲荷神社の象徴。
神社ではご祭神の家来・つかいと言われている眷属。
どこのお稲荷さんでも絵とか石像とかで存在が確認できる。
しかし、キツネは昔から人をだますとか、
そんな話もよく聞く。
我が田舎の民話で、
ある所の少女がある日突然可怪しくなり、
油揚げを欲しがり、四つん這いになったり、
気が狂ったようになり…。
その様子を見た村人は、狐憑きだ!と。
医者や薬も役には立たず、
その少女の親はホトホト困り果てていた。
そんなある日のこと、
編笠をかぶった托鉢坊さんが、その村を通りかかり、
” 拙僧が治してしんぜよう”と申し出る。
編笠のまま少女を背負い、流れる川の中に入り、
担がれた少女の顔が川中に沈まんとした、まさにその瞬間、
編笠を川に流した。
すると少女は元に戻ったのだと。
(憑いていたキツネが川に沈み濡れるのを嫌がって、
また他にも、
”キツネの嫁入り” なんてのも言われている。
太陽が出ているのに雨が降ること。
今ふと思い出したが、
狐の襟巻き(戦前、昭和の頃)なるものが流行った時代があった。
着物姿の御婦人が、丸ごと狐の姿を残した襟巻きを首に巻き、
今思えば、セレブの方だったのかな、
狐の頭部と顔が婦人の顎の下に来る感じで。
今の人達には信じがたいファッションセンスかも。
それに比べて、
狸は愛嬌があり、人を騙してもどこか間抜けな化かし方で。
落語なんかに出て来る『文福茶釜』の話も諸説あり、
しかし、信楽焼き(しがらやき)と言い、
可愛らしく縁起ものとして福を呼ぶと言われている置物の主。
家の新築や店の開店祝いなどにも贈られることの多い、
そんな狸が都会に現れるとは・・・。
世も変わりましたなぁ~♪
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