こんばんは。
今回は、本文を読みながら、空欄を考えてみます。
(第1・第2段落)
はじめに、「図1の地上天気図によると、日本の東に高気圧があり、ほとんど停滞している。中国東北区には中心気圧992hPaの低気圧があり南東にゆっくり移動している。」
「一方、華中から東日本にかけて停滞前線がのびている。この前線の(①)側では、反対側より気圧傾度が大きく、風が(②)くなっている。」とあります。
まず、文中において「日本の東」、「中国東北区」、「華中」といった地域名が出てきますが、気象庁では、全般気象情報などに用いる日本付近の地名、海域名、および全般気象情報などに用いるアジア・北太平洋域の地名、海域名はこのように区切られています。日本の東、華中、中国東北区がどの範囲を指しているのか確認しておきましょう。また実技試験では、地名、海域名を解答する問いもありますので地理的な知識はしっかり覚えておきましょう。
次に、華中から東日本にかけて延びる停滞前線を挟んで4方位で北と南のどちら側が気圧傾度が大きいか、ということですが、例えば台風を想像するとわかりやすいですが、「気圧傾度が大きい」ということは等圧線の間隔が狭く、間隔が広いところと比べて相対的に強くなります。したがって、(①南)、(②強)となります。
(第3段落)
次に、「前線の南側に位置する鹿児島の地上観測によると、現在天気は強さが(③)しゅう雨、過去天気は(④)である。また、前線の北側のチェジュ島では、現在天気は(⑤)、下層では(⑥)が観測されている。」とあります。
(気象庁HP:知識・解説>天気図について>国際式の天気記号と記入方式 より)
(現在天気(有人観測所) 気象庁HP:知識・解説>天気図について>国際式の天気記号と記入方式 より一部抜粋)
(過去天気 気象庁HP:知識・解説>天気図について>国際式の天気記号と記入方式 より )
図1の右側にある別枠、「鹿児島の実況」に着目しますと、現在天気は、全運量の左側にある記号を読み取ります。天気記号が現在天気および過去天気ともそれぞれ何を表しているのかにつきましては覚えるしかありませんが、有人観測所(ww)の81は「しゅう雨、並または強」に該当します。したがって、③の下枠から選択して(③並または強の)となります。また過去天気は全雲量の右下にある「▽」の記号を読み取り、(④しゅう雨性降水)となります。
(気象庁HP:知識・解説>天気図について>国際式の天気記号と記入方式 より)
次に、同じく図1の右側にある別枠、「チェジュ島」の実況に着目しますと、現在天気は有人観測所(ww)の10で(⑤もや)、⑥は全雲量の下にある下層雲の記号を読み取り、主な雲の形の記号から(⑥層積雲)となります。
(第4・第5段落)
次に、「図2の500hPa天気図によると、小笠原諸島から沖縄付近にかけて太平洋高気圧が西に広がっており、南大東島付近にも高気圧の中心がみられる。日本付近は強風域となっており、最大(⑦)ノットの西南西からの風が観測されている。また、500hPaの強風軸は、おおよそ地上の前線(⑧)に位置している。図3の700hPa予想図では、華中から西日本にかけて帯状に湿域がみられ、図1の停滞前線は、おおむねに位置している。」
とあります。
まず、日本付近の強風域において、風速が最大の地点を探しますと、輪島と館野で西南西40ノットの矢羽が見られることから、(⑦40)となります。次に強風軸は風速よりチェジュ島40ノット、福岡35ノット、先ほどの輪島および館野40ノットから5820mの等高度線とほぼ一致する形で延びていると考えられます。一方、図1の地上の停滞前線も同様に5820mの等高度線とほぼ一致する形で延びていることから、⑧の下枠から(⑧とほぼ同じところ)となります。
では。