珍しく小沢一郎を弁護しよう | アトラス塩浜のブログ

珍しく小沢一郎を弁護しよう

過去、さんざん小沢一郎の悪口を書いてきた。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1579001302&owner_id=2663509

ここに至ってすら、「小沢より 少しはマシな 菅直人」という気持ちに変わりはない。

思うに、小沢一郎に期待している人は、ウルトラセブン12話に期待している人と共通するものがあるのではないか。

ウルトラセブンは1話から49話まであるが、実は12話だけが再放映されず、欠番になっているのである。

詳しい説明は省略するが、12話に出てくるスペル星人の「被爆怪獣」というニックネームに対して「被爆者を怪獣扱いするとは何事だ!!」とクレームが入り、この話は欠番となったのだ。

ウルトラセブンには、時々戦争への批判、科学の行き過ぎへの批判などが込められていることもあって、「ウルトラセブン12話も、核への批判が強すぎて、圧力がかかったのではないか」との期待が出て、ユーチューブもない時代、12話のビデオがマニアの間で10万円くらいで取引されたりもしたのだった。

が、実は12話、あまりできが良い作品ではない。軍拡への批判で言うなら、26話の「超兵器R1号」の方が名作なので、私からはこちらをお薦めする。

が、封印されたものに対する過剰な期待で、12話に期待するものは多い。

小沢一郎についても、「説明しない」「多くを語らない」という彼のやり方でかえって過剰な期待をしてしまっている人が多いように見受けられる。

「小沢一郎は、本気で改革しようとしたからこそ、官僚に狙われ、検察から起訴されたり、メディアからことさらに悪く言われたりするのだ」と。

確かに官僚はそれくらいのことをやりかねない奴らだ。

検察もメディアも正義の味方でも何でもないのであって、こいつらから攻撃されているからと言ってすぐに鵜呑みにするべきではない。

が、逆に、攻撃を受けているから、それは本物だなどと即断するのも、ウルトラセブン12話は封印されたから名作に違いないと思い込むのと同じような誤解だと思う。

そんなに彼がすごいなら、民主党が政権をとってから、彼はそれなりの期間幹事長をやっていたわけで、そこで何らかのことをやっているはずではないか。

さて、そんなわけで小沢一郎への評価が低い私であるが、今回の民主党代表選挙にあたり、小沢一郎に対する民主党の党員資格停止をやめるべきだという意見が浮上していることについては支持したい。

理由は簡単である。

「被告人は無罪の推定」ということにつきる。

塾の授業で毎年生徒に毒づいているのだが、メディアの奴らは中学の社会科の教科書に出てくる「被告人は無罪の推定」を何だと思っているのか。

逮捕されようが、起訴されようが、有罪判決が出るまでは無罪のつもりで扱うべきである。

これがわかっていない無教養な奴が多くて困るが、そんじょそこらの学の無い人間ならまだしも、仮にも立法府にいる議員たちが、「被告人は無罪の推定」という法の重要原則もわからないとはどういうことか。

あえて言えば、政党なんてもの自体が、単なる私的グループにすぎないのだから、誰を追い出そうが自由だ・・・という考え方もできる。しかし、そういう考え方に立つならば、政党助成金その他、私的グループのはずの政党を公的に扱っているシステムの是非を問う必要が出てくるだろう。

公務員・官僚制度改革、財政改革をするにあたり、警察という公務員、警察官僚、そして警察への予算・財政へもメスを入れるべきである。

彼らは当然抵抗する。

その場合、逮捕されたり起訴されたりしたら党員資格を無くすというのでは、警察は邪魔者を何らかの理由をつけて逮捕し、検察が起訴すれば良いのだ。

これでは、悪役レスラーがレフェリーを選ぶようなものではないか。

そもそも、小沢一郎が具体的にどういう罪をやったと疑われているのか、説明できる人がどれくらいいるのか。あるいはホリエモンについてはどうか。鈴木宗男についてはどうか。

なんとなくいかがわしいというだけで消されていくのは間違っている。