【 副王家の一族 】 | Darkside of the Moon

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こんばんは、ジュンです。

録画したまま放置していた映画を発掘したよシリーズ。
今回は、19世紀半ばイタリア統一を目前に控えた、
シチリアを舞台にした 【 副王家の一族 】 でございます。



   19世紀半ばブルボン王朝支配下、   

   イタリアへの統一を目前に控えたシチリア・カターニャ。
   スペイン副王家の末裔であり、王朝を後ろ盾として栄華を誇る名門貴族ウゼダ家では、
   絶大なる権力を持ち、極めて封建的な父ジャコモと、
   一族の嫡男コンサルヴォが激しく対立していた。
   遺産相続のために父に追放される叔父、
   母の死を悼むことなく進められる父の再婚、
   愛する人と引き裂かれ、望まぬ政略結婚をさせられる妹、
   そして、王政の終焉とともに華やかな貴族社会が終わりを告げても、
   新たな時代の中でしたたかに生きるジャコモ。
   そんな父の生き方を否定しながらも、
   御曹司として一族の枠から逃れられないコンサルヴァ。
   やがて当主となる彼が、一族を守るために、

   そして、生き残るために選択する道とは――。  ( 公式PH より )


       < 副王とは >

   ヨーロッパで国の領土や海外植民地に置かれた、

   国王代理を務める高位の行政官のこと。

   当時シチリアはスペイン・ブルボン家の支配下にあり、

   ウゼダ家はブルボン家の副王家末裔に当たる。




元々歴史に疎い管理人・・・

イタリアのこの時代に何があったのかなど、まったく知らずに鑑賞いたしました。
しかし、知らないからこそ面白く鑑賞することが出来ました。



当主ジャコモは、とにかく権力で一族を支配しているのです。

彼の持論は、

  「我々を鍛えるのは憎悪だ。

   愛ではない。

   憎悪こそ生きる秘訣。

   真の教育は、それは憎悪である。」


こんな父親に厳しくしつけられたコンサルヴァは、

封建的な父親にとことん反発しながら育ってゆきます。

ジャコモとしては、彼の信念の 『憎悪』 を息子に植え付けようという、

厳しさでもあったのでしょうから、ある意味成功です。


ジャコモは、

  「ウゼダ家は、王の時代には王の友

   民衆の時代には民衆の友」

と言い放ち、変りゆく時代をしたたかに生きている人間。


コンサルヴァは父親に反発し、言うことだけは言うのですが、

どうにも中途半端なのです。

結局自分では働きもせずに父親の金で遊び歩いているだけ (;´▽`A``

その結果、無理やり関係を持った娘の兄貴に刺される始末!

怒った父親は彼を旅に出すのですが、

これも父親の金で賄われるという情けなさ。

結局、ジャコモの大きさはとうてい越えることの出来ないお坊ちゃまなのです。


妹の恋人はコンサルヴァの幼馴染で親友のジョヴァンニーノ。

しかし政略結婚のため引き裂かれ、ジョヴァンニーノは自殺してしまうのです。

何せ妹の結婚相手は、デブで、頭の回転が遅く、マザコンなのです。

このマザコン男が、なかなかいい味を出していて、

この映画にいい味を加えています!

大切な妹の幸せも守ってやれない情けない兄貴、コンサルヴァ・・・

しかし、親友の自殺は彼に何かを思わせたようです!


父、ジャコモが亡くなった後、結局はウゼダ家の当主に納まり、議員に当選。

それも、市民側からの立候補だったのは、

したたかに時代を生きてきた父親と同じ生き方です。


  「これからの時代、一番必要なのは権力です」

と言いながら見せたコンサルヴァの顔は、

ジャコモにも似たしたたかさを浮かべていました。




コンサルヴァを演じたアレッサンドロ・プレツィオージという役者さん、

いかにもいいところの坊ちゃんという雰囲気を持ったイケメン君!!

やることは中途半端なのでちょっと情けないのですが、

カッコいいから許しちゃうって感じです(笑)


そして、幼馴染で親友のジョヴァンニーノ役のグイド・カプリーノも、

なかなかいい男 (-^□^-)


この二人が幼少期から学校を卒業するまで、

一緒に修道院で育ったというのだから、ちょっと嬉しい設定です ( ´艸`)

まぁ~、管理人としてはいろいろ期待をしたのですが、

そちらの展開はありませんでした (;´▽`A``アセアセ


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