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テンらいむのユーモアエッセイブログ

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しかしスプーンでステーキを焼くなんて絶対そっちの方が器用じゃ無いと出来ないと思うが。

 

俺が知らないだけでアメリカのシェフはみんなスプーンでステーキを焼くのか?じゃあ煮ものを作るときはどうする?包丁を使うのか?皿を洗う時にはスパチュラを使うのか?ケーキを焼く時は食洗機を使うのか?


色々考えていると、

『焼けました!』と威勢の良いお声がかかる。

よしよし。美味しそうなステーキが焼けたか。。。。

 

ん?焦げとるやないか!!

 

『これ焦げてるじゃん』と言うと彼は妙な表情を浮かべて黙ってしまった。頭の上にはてなマークを浮かべている。

ジーザス。

こいつ焦げてるという事が理解出来ていない。なんと言う事だ。

これほど料理経験があるにも関わらず焦げてると言う事がわからないとは。。。

 

どうやって説明すれば良いのだ?『焦げる』と言う単語を辞書で引いて見せるか?いや、言葉だけではわからんだろう。ならどうする?百科事典か?そもそも百科事典に『焦げているステーキと焦げていないステーキの違い』と言う項目は存在するのか?絶対にないだろう。

ファックめ。

百もの科目がある事の典というのにそんな事も載っていないのか。でかい図体ばかりしおってあの木偶の坊め。糞の役にも立たん。大体あんな物実際に使う奴なんているのか?

『あ~、百科事典があってよかった~』と思った事のある奴は世の中に何人いるのだ?

 

あ~、でもこれ以上お客を待たせる訳にはいかないから出しちゃおう。どうせタレかけちゃうからわからんだろう、と思いながらステーキを食べやすい大きさに切り始めるとまたまたカルチャーショック。

 

『これ、中完璧に生だよ』と知らせると、

『オー、シュート』(オー、シットの丁寧な言い方)

 

。。。。。。

 

何がオー、シュートだこのファックめ、こっちの台詞だ。スプーンでなら焼けると言ったのにこれが結果か?

 

あ~もう他の注文も入ってくるし、十年以上料理している奴に今更肉の焼き方等教えられないし。

『もう良いからとにかくこのオーダー入ったサーモン焼いて』

『OK』と言い彼奴は又黙々とフライパンと向き合う。

 

しかし肉の焼き方がわからないとなるとこいつ相当な重症だぞ。今までどうやって仕事が勤まって来たのだ?まさか一切肉類を焼かない店でしか働いた事が無いのか?今流行のベジタリアンとか言うやつか?そういえば今は健康食ブームだ。そうだ、そうに違いない。

ん?

でもステーキは不健康食か?それにベジタリアンだの何だの流行っている割にはアメリカ人は相変わらず太っている奴が多い。ちょっとレストランとかデパートに入っただけで、

『高砂部屋?』

と思うほどである。

 

アホな事を考えていると彼奴が何やら鞄の中をごそごそしている。当人も結構太っているのでまるで道具を探しているときのドラえもんのようだ。


いや、ドラえもんではない。

彼奴はバカえもんだ。


するとお目当ての道具を見つけ四次元カバン引っ張りだす。

『ジャッジャジャーン!温度計!』

『ん?こんな物を出してどうするんだい、バカえもん?』

『まー見てなよ、のび太くん』と言わんばかりにバカえもんは誇らしげに温度計を天高く振りかざし、ためらいも無く一直線にフライパンの上のサーモンに突き刺した。

 

すごいぞバカえもん!!

まるで世界を滅ぼそうとした悪の大魔王にとどめを刺す勇敢なるナイトのようだ。

おー、勇者様!

救世主様!

イエス様!!

貴方様のお陰で世界に平和が訪れました!

皆の物、今宵は宴じゃ。酒を持ってこい。

おー、偉大なる勇者様に幸あれ!

祝福あれ!

神の御加護あれ~~!!!!!!

 

 

しかし。

なぜサーモンに温度計を刺すのだ?

 

残念ながら答えは簡単である。アメリカ一の調理師学校を卒業したにもかかわらず、温度計をブッ刺さなければ鮭の切り身に火が通っているかどうかさえわからない程のバカなのだ。


なんと言うファックだ。

唯一無二なる空前絶後なファックである。


先が思いやられる。

 

ドラえもん、助けて。