私が小学生の頃、母と、夜に買い物に行くことに

なった。母は、近所の知り合いのお店の人に、

「後で買いに来るから。」と約束したらしい。

しかし、夜になり約束した店ではなく、その

何軒か先の店に、どうしても買いたい物があり、

行くことになった。

私には、駄菓子を買ってくれるというので、

喜んで一緒に行くことにした。

 

約束した店の人に悪いからと、こっそりと店の前

を通っていくつもりだった。

 

足元が暗いので、懐中電灯のスイッチを入れた。

 

チッカ、チッカ、チッカ。。。。。

あれー?!

それが、鉄道の点検用の懐中電灯だった為、赤い

ランプが点滅する方のスイッチを入れてしまった

のだ!!

 

母と私は、大慌てで止めた。

こっそり、通り過ぎるつもりが、余計に目立って

しまった。

「悪いことは、するもんじゃないねえ。」

母は、大笑いした。

私も、大笑いした。

 

ある夏の日のしょうもない思い出である。