- 隠蔽捜査 (新潮文庫)/今野 敏
- ¥620
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今回ご紹介するのは
「隠蔽捜査」
今野敏著
新潮文庫です☆☆☆
本書は警察官僚・竜崎伸也が主人公の物語です。
実はこのブログの出だしはこんな始まりにするつもりは
なかった(涙)。
もっと違う文章で始める筈だったのですが、
私が書きたいと思ったことは、すべて解説の
北上次郎さんに書かれてしまったということを
最初にお断りしておきます(笑)
さて、竜崎は、東大以外は大学ではない。
家庭のことはすべて妻まかせ。
官僚はすべてがライバル。
このような考えの持ち主です。
ここだけ読むとなんて嫌な奴なんだろう。
竜崎は自分の出世しか興味がない、
一般的に捉えられているエリート官僚のイメージです。
しかし、物語を読み進めていくと、竜崎は、
世間一般に捉えられているイメージの官僚ではありません。
もちろん官僚として出世することを望んではいますが、
まず、国民を守るためにきちんと仕事をすることが先決だと
考えている官僚なのです。
私は本書をミステリーだと思い読んでいたのですが、
ミステリーとはひと味違うものを感じました。
警察組織をどう守るか、家庭をどう守るか。
竜崎は自分の良心を守ることができるのか?
人間がギリギリのところに追い詰められたとき、
どういう判断を下すのかという課題が突き付けられて
いる小説だと思いました。
面白かったし、読後感も良かったです。
いつもご覧いただきありがとうございます(*^^)v
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