見解ではなく、とりとめもない感想。
見てないとわからないし、見ても何言ってるんだこいつ、みたいなこと書いてます。

やっぱり中二病で作る世界は楽しいな。

・ファルスとスノウのダンスシーンは、セックスの象徴…じゃないですかね。
 ただ疑似であり。ファルスは「純潔」を望む変態だから。
 (というか乙女を求める吸血鬼っぽくあるね)
 にしても、エロいよ、あのシーンは。

・そもそも「若い女の子たちが自由にキャッキャウフフしてるのを永遠に保存したい!
 それを見守って寂しさを紛らわしたい!」なんて、
 ファルスは筋金入りのロリコンの変態にも程がある。
 3000年も生きてると、最後に行き着くのはロリコンなんですかね……。
 (※ハロヲタがおへその国にたどり着くみたい解釈は禁止です。禁止!)

・いや、男子寮もあったみたいなので、
 美少年がキャッキャウフフしてるのを楽しんでた可能性も
 ……いや、自分も生徒だったから、
 御耽美なショタ趣味を全開に自分もキャッキャして楽しんでいたのかも。
 良いご身分ですな、お館様は。

・いくらその限られた時間では自由意思があろうとも、これを全力拒否するリリーは
 女性として圧倒的に正しい。男の身勝手ここにキワマレリ。

・リリーが途中ファルスにギャグ調のやり取りで「キモい!」と言ってたけど
 それを生理的レベルで感じてブチギレた。
 こんな気持ち悪いことされてるなら死ぬわ!!という。
 他の子もせやろ!と。全部壊したるわい!と(なんで関西弁)。
 正義感ではなく乙女の自尊心。 

・他の子もイニシアチブの力で一気に自害させ
(この全員が一気に自分をナイフで突き刺す光景の凄惨で美しい光景ときたら。震えた)
 自分も自害して、これで全部おしまいじゃーわはは!
 
 ……そのつもりが、さらにどんでん返し。

 うっかり自分だけ意識がある。
 その意味を理解しながらも『必死』で否定するように、
 何度も何度も自分の心臓をナイフで突き刺し、

 しかし、死ねないことに気づき、
 自分はファルスと同じく不老不死になってしまったのだと気づく、壮絶なラストシーン。
 
 暗闇の会場に響く、聴く側の心にもナイフのようにザクリと刻み込まれる絶叫。
 美しくもあまりに残酷な結末のつけ方。

 しかし、このオチのつけ方には拍手を送りたい。
 ファルスが楽園を壊されて去っていく……では一味足りないのだ。

・「醒めない方が良い夢もある。たとえそれがどんな悪夢であろうとも」
 スノウのこのセリフが何よりの象徴で。

 「知らなければいいことがあるのよ」と、偶然に秘密を知った新三バカトリオ
(たけ・りな・かのん。作品中ずっとレッツゴーな三匹)を、
 銃で撃ち殺そうとする監督役の紫蘭。
 あと、石田さんのチェリー。謎の戦闘力の高さで銃弾をかわす。
 
・重要な秘密がおバカの突破力で判明しちゃうのもお約束ですね。
 好奇心は猫を殺す。
 死なないけど。いや、結局死んだか。

・例え歪であっても適度に保たれた秩序を壊すと、ろくでもないことになるのは
 現実でもよくある話で。

 しかし、ファルスを拒絶した、リリーの行動は正しいとか正しくないの問題ではなく。
 悲劇は色んな事象が転がって転がって生まれる。

・スノウは死ぬのが怖くて、一度はファルスを受け入れたけど
 やっぱりキモいしエロいことするし何かしんどいわー的な?

・サントラCDには収録されてないけど、かにょん・めいめい・りほりほ・さくらの4人で歌う「罪のスティグマを刻め!」みたいな曲は、聖刻!中二病!萌え!と高まりました。

・ラストの方で歌われる曲にある「メメント・モリ」。
 >ラテン語で「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」
 様々な解釈のある言葉だけど、不死と死がテーマの作品では
 これも一つの象徴的な言葉。 


・めいめいのマリーゴールドは、人間とヴァンプの混血。
 どちらの種族からも迫害される・・・というのは、ファンタジー世界のお約束ではあります。
 エルフと人間の子のハーフエルフも迫害されがち。
 人間界で親からも拒絶され、クランの中でさえ迫害され
 しかも何も楽しくない日々が何百年と続いたマリーゴールドこそ
 一番可哀想な子かもしれません。
 何も知らず楽しく幸せに暮らすことすらできてない。

・ファルスのラストシーン。泣き叫んだ後の「まあいいや。僕には時間がたっぷりあるんだ」の「まあいいや」の絶妙な声の震え方が好き。

 ファルスもとことん可哀想な子。

 しかし、壊されたけど同じクランは構築できるよなあ。と思いつつ。

・ファルスと、同じく不老不死となったリリーとは、ろくでもない邂逅はしそう。なのかな。
 リリーの立場なら一生ファルスを恨む、だろうけど、その一生が永遠。