本当の日本テルミン史を知っていますか? | 音楽研究者 藤野純也のブログ:てるむじか
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音楽学者、アマチュアキーボーディストの藤野純也の総合ブログです。

日本のテルミンブームは90年代。当時テルミンを初めて見た人たちは「なんだこれは!」と驚いた。

でも古い資料をあたると、日本にテルミンが輸入された1931年頃の音楽評論家や技術者の多くはテルミンを知っていたにも関わらずその知識が受け継がれず断絶が発生していたことがわかる。

日本のテルミン受容史とアメリカのそれの最も大きな差異はそのような断絶の有無。1930年代に成立したテルミンコミュニティの残党は1940年代まで活動を続けていたし1950年代になるとサミュエルホフマンの映画音楽に受け継がれる、60年代以降はその遺伝子がそのままロックミュージックに流れ込んだ。

90年代のテルミンブーム以降にテルミンに接した方、特に演奏をされる方は是非拙論題三章をお読み下さい。

テルミンの本場ニューヨークとは異なった「歴史」を日本のテルミン界も背負っていることをご理解いただけるかと思います。