The Fool On The Hillの分析 | 音楽研究者 藤野純也のブログ:てるむじか

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The Fool On The Hillのアナリーゼを行いました。
 

テクストの内容と和声を関連つけることで、言葉では表現できない意味内容を音楽言語によって言葉なくして語る、ポールの得意とする技法が確認されました。
 

まずは最初の4小節、ここは D6とEm/Dを繰り返していますが、コード構成音がほとんど変化しないため、進行間はなく、実質1コードと言えます。
 

それとは対照的に後続する3小節は進行感の強いII-V-I-VIです。

この両者をテクストの内容に関連づけてみると、前者は、「愚か者」と「世間」のギャップ、対比を表現していると言えるでしょう。
 

また3段目で突然同主短調に転調しますが、ここもテクストの内容を踏まえると、世間に理解されない「愚か者」の悲しみとも、本質を理解できない「世間」を哀れんでいるとも解釈することができ非常に示唆的です