The Night Beforeの分析 | 音楽研究者 藤野純也のブログ:てるむじか

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【形式】

"Now today I find..."を別のブロックと考えるか、"We said our goodbyes.."と同一のブロックと捉えるかで意見は別れるだろう。筆者は後者、つまり"We said our goodbyes.."から"you did the night before"までを一つのブロックに括りたい。なぜなら、"Now today I find..."以降は和声的にも旋律的にも独立性に乏しいため、一つのブロックとして捉えるよりも、先行する部分の終結部として理解するほうが自然と考えられることである。

すなわちこの曲の形式は[A] [B] [A]の三部形式である。

【イントロ】

3小節目のF、5小節目のG7がノンダイアトニック。
いずれもDブルーノートスケールの”ブルーノート”である、Cナチュラル(b7th)、Fナチュラル(m3)を含むコードである。

【[A]前半】

CのコードがノンダイアトニックbVII。イントロのbIIIと同様ブルーノートを含んでいる。
I-IV-V(T-S-D)の進行を骨格にしてIVの前にブルーノートを含むbVIIを挿入している。
bVIIからIVは両根音の関係が完全4度になるため進行感は自然である。

【[A]後半】

Gmがノンダイアトニック。Key of Dmからの借用であり、サブドミナントマイナーと呼ばれるコード。イントロや[A]の前半に現れるG,G7,Cとはその性格が異なる。

[A]は主和音Dに完全終止して閉じられる。

【B】

冒頭4小節は key of Gに転調し、後半でドッペルドミナントを介して
key of Dに半周止する。前半後半ともにII-V-Iの形が繰り返されているため
「無骨」な[A]との対比がつけられている。