たしかに年が明けた時は新年の挨拶をしようと思っていたはずだった。
それがズルズルとズルズルしてズルズルになって今になってしまった。
とにもかくにもようやく挨拶できたので感無量である。
こんなにうれしいことはない。
先日、勤め先で営業マンが一人定年退職となった。
2月中から1ヶ月分くらいの有給休暇を使いきり
最終日に15時くらいにフラッと出社してきて各部署に挨拶して小一時間くらいして帰って行ったそうな。
自分はちょうど忙しくしていて、社内をあちこち移動していたのでタイミング悪く会えずに終わってしまった。
営業部で定年退職の何かしらのセレモニーをやるものだと思っていたが
本人が嫌がったので送別会はやったが、最終日は特に何もしないこととなったということらしい。
勤め先は高齢化が進んでおり、自分も近々定年である。
その後も毎年定年退職する人がいるくらいである。
自分と年齢の近い人に聞くと、誰もが退職する日は有給休暇を使ってそーっと辞めて行きたいと言う。
何が嫌なんだろうか?
自分だったら、最後の日は朝から出社して始業のチャイムを聞いて、ラジオ体操をして・・・いつも通りをいつも通りに過ごして、17:30の終業のチャイムを聞いて、みんなに挨拶をして去って行きたい。
長く利用した最寄駅もその町の風景にもさよならを告げて去って行きたい。
折しも卒業式シーズンの今。
定年退職もいわゆるひとつの卒業式。
人生の中で何度か卒業のためのイベントを経験するが、60歳は人生最後の卒業式だと思う。
自己都合で辞めるのとは違うし、フェードアウトはなんかもったいないというか。
「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」なのか
でも最後まで勤め上げたい。
自分に「おつかれさま」を言うために。