もはやコミックスは電子版しか買わなくなった。
まず、省スペースになる。
それから、時々セールがあり、安く手に入るものがある‒‒気づいたら大変な数のコミックを所有していたりするのだが。
守備範囲外の作品と出会う楽しみというか、新規開拓も楽しみの一つだ。セールになったコミックの表紙に惹かれてちょっと読み、購入することもある(そしてコミック数もどんどん増える)。
さすがに小学生向けのものは読まないが、どう考えてもこれは高校生向けだよな〜というものを読んでいたりして、自分でもびっくりする。
その1冊『太陽よりも眩しい星』(河原和音:集英社)は、なんと「別冊マーガレット」連載。私は現役高校生のときはすでに「プチフラワー」派だったな。というか、「マーガレット」系は買ったことがない。肌が合わなかったんだろう。
現在8巻まで出ていて、「このマンガがすごい! 2023」〈オンナ編〉8位、第14回ananマンガ大賞に選ばれている。
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主人公・朔英(さえ)は、平均より大きくて剛力な高校生。小学校1年のときから同級生の光輝が好きだ。中学生になって距離ができ、ぐんぐん背が伸び、かっこよくなった光輝に秘めやかだが熱い片思いをしている。晴れて同じ高校に進学し、久しぶりに同じクラスになる。
はい、王道ですね。
迷いながら(?)読み始めたのは、まず、絵が魅力的だったから。そして朔英の性格がかわいいから(まあ、主人公ですから見た目も可愛いけど)。
作者の河原和音は1972年生まれの52歳。調べてみたら「俺物語!!」(原作)「青空エール」もこの人だったのね(でも「マーガレット」系なんでタイトルだけしか知りませんが)。メディア化のヒット作もベテラン中のベテランじゃあないですか(今さら?)。
それでおきながら、この高校生的な恋のもどかしさが伝わる、すばらしい感性。お見事ですな〜。
「高校生的」恋愛マンガなんて、いろんな意味で恥ずかしくて読めないところはもちろんある。
光輝の朔英に対する言動なんて、全国乙女・元乙女の「好きな男の子の言動はかくあるべし」願望の具象化そのもの。世の現役男子学生たちよ、これらをやったらたいていの女の子は落とせますよ。まず付け焼き刃だろうから、後で痛い目にあうけど。
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さて、全国の現役乙女、元乙女の皆さん。恋のときめきとはどんなものか/どんなものだったか、大切なのは何なのかを、「太陽よりも眩しい星』を読んで知りましょう/思い出してみましょう。
あ、今恋している人は、たとえ100歳でも「現役乙女」ですからね!