はい。どうにかバターは賞味期限前に使い切りました。半分はパウンドケーキに。半分はアイスボックスクッキーに。

 

 だが、絶対に何かが起こるのが私のお菓子作りである。

 

 クッキーを作った際、小麦粉が「ちょっと」足りなかった。でもバターに砂糖を混ぜ込んで、あとは粉だけという状態で買いには行けない。

 

 当然のことながらそのまま続行。できあがったネタは、バターと粉の比率がバターに傾いているため、妙にギラギラしている。嵐の予感がしたが、もう引き返せない。

 さらに、この時点で焼くには時間切れ。ネタは冷凍庫へ。日を改めて焼くことにする。

 

 で、日を改めた週末、ネタを切り、170度に余熱したのちオーブンへ。しばらくしてのぞいたら……

 

 溶けてますがな!!

 

 形成した500円玉大のクッキーが溶けて合体している。なるほど、小麦粉は形を保つのに必要なのか!

 

 こうして新しい食べ物が生まれたのであった。

 

  

 

 ところが、予想に反して、味のほうはなかなかイケるのだ。

 

 とはいうものの、手に持つだけで砕けていくため、保存が難しい。早めに食すのが好ましい。

 

 一気に食べるのはたやすい。だが、この薄い新たな食べ物の中には、時間をかけて練り込んだ大量の砂糖とバターが含有されているのだ。総カロリーはいかほどか。

 

 さらに言うなら、冷凍庫には、同じくギトギトと光るネタがもう一本、焼かれるのを待っている……。