「この前、あなたを見た。・・・を歩いてなかった?」
 
 
と、今までに何度か言われた。
 
 
 
 
「お前にそっくりなのが・・・に居たよ。」とか、
「ドッペルゲンガーだったんだと思う。」とか、
「あれは絶対あなただったよ。・・・を歩いてたでしょ!」とか、
 
言われた。
 
 
 
 
 
「あなたを見た。」という人たちに共通しているのは、
誰一人としてそのソックリさんに一言も声をかけていないことだ。
 
 
 
「声をかけたら人違いだったよ。そっくりだった。」
なんて言う一人はかつて今までに一度もいない。
 
 
 
それからどれも私の日常的な行動範囲内の距離、住まいから近いところで起こる。
でも、絶対にその時間に私はそこにはいないという明確な記憶がある。
 
 
 
 
 
 
 
今度、私を見かけたら、是非、声をかけてみて欲しいものだ。
 
それだけ私はどこにでもいるタイプなのだ、きっと。