日  付    ハイオク    レギュラー   軽   油 
 7月16日 163円/ℓ 151円/ℓ 131円/ℓ
 
 
 

- もくじ -


 

 


◇ エンジンが掛からないそうです

今回はエンジン不動で入庫した、トヨタ/クラウン(180系)の点検修理です。

 

それなりに走行距離が回っているお車なので、不動の原因を点検していきます。

 

症状としては、セルモーターが回らないという事なので、ほぼほぼ原因はセルモーターであろうと思われますが、セルモーター不動の原因は電気系のトラブルの可能性もありますので、その辺りも点検します。

 

その前に、セルモーターに関して少し説明を。

 

セルモーターはエンジンを掛ける為だけにある部品で、これが無いとエンジンは掛かりません。(最近の一部車種は該当しません)

 

車にキーを差して、それを回すとエンジンが掛かりますが、その時に「キュキュキュキュ」又は「キュルキュルキュル」と音がしますが、それがセルモーターの動作音です。

 

最近の車で、ハイブリット車はセルモーターの動作音が聞こえない車種もありますが、基本的には上記のような動作音が聞こえています。

 

バッテリーが上がってしまうと、セルモーターの動作音が聞こえない代わりに、「カカカカカ」という乾いた音が聞こえたりしますが、これはセルモーターを回すだけの電力が無い時の音です。

 

セルモーターはエンジンを掛けるときだけ動作する部品ですが、常に動いているエンジンよりも寿命は短いです。

 

それだけ過酷な環境下で働いている部品だと言う事ですね!

 

 


◇ まずは点検から

それでは点検していきます。

 

最初にバッテリーが生きているか点検してみると、少し弱いものの、OKでした。

 

次にセルモーターに来ている信号線の電圧を確認してみると・・・これもOKでした。

 

信号線の電圧が9V程度になってしまうとセルモーターが回らなくなるようなので、部品を注文する前に点検が必要な部分です。

 

特に年式、走行距離が多い車輌は要注意です。

 

この部分がNGの場合、リレーと言う部品を追加してバッテリーから直接信号線を引き直せばセル―ターが動くようになる筈です。

 

もう一つチェック方法がありますが、バッテリーがOK、信号線も12V来ているのでOKと言う事は、セルモーターの不具合と判断し、部品を発注しました。

 

 


◇ 脱着です

部品が入荷しましたので、早速交換していきます。

 

交換はバッテリーを切って作業しないとショートさせる危険性がありますので、まずはバッテリーのマイナス端子を切り離します。

 

この時に注意しないといけない事が、純正ナビの暗証番号のチェックです。

 

コレが判らないとナビが立ち上げ出来ませんので要注意ですね!

 

このクラウンは大丈夫でした!

それではリフトUP後、アンダーカバーを取り外していきます。

 

写真中央に横向きに黒い棒が見えますが、その下がステアリングラックです。

 

180系クラウンはステアリングラックの取り付けを外して出来たスペースから抜いてきますので、まずはこの近辺の分解です。

 

 

この付近をバラします。

ステアリングラック下のカバーを外します。

中央に見えるアレがセルモーターさんですね。解り難くて申し訳ない。

ステアリングラックを固定しているボルトナットを外して、下方にずらします。

 

セルモーターに来ている電源線と信号線を取外し、固定ボルトを2本取り外せばセルモーターがミッションケースから取り外せます。

固定ボルトはセルモーターの反対側から固定されています。

 

ただし、このボルトは鬼締してありました。

 

超ロングスピンナハンドルを使用しなければ緩みませんでしたので、もしかすると一度取り外した経緯があるかも知れません。

 

ボルトが外れたら、セルモーターを抜いていきます。

こんな感じで抜けます。

 

はい、いつものアングルで2ショット。

 

反対側もハイチーズ。

 

記念撮影も終わったのでセルモーターを組みましょう。

 

組み方はバラし方の逆手順で組んでいきます。

 

取り付け出来ました。簡単ですね。

 

下から見るとこんな感じです。

 

後は取り外した部品を組み付ければ完成です。

 

クラウンのセルモ―ター交換完了です!

 

 


◇ まとめ

それでは今回のまとめです。

 

最近の車は、あまりセルモーターの交換をしなくなった気がします。

 

やはり部品の性能が上がってきたからでしょうか?

 

交換したしたセルモーターは、今回もリビルトパーツを使用しました。

 

新品と同等の性能であれば、少しでも安く提供できるリビルトパーツを使用した方がお客様の負担が少なくなります。

 

セルモーター、エアコンコンプレッサー、タービン、オルタネータ(発電機)、エンジン本体、ミッション本体等のパーツ類は、純正新品の値段を調べると、ほぼ間違いなくお客様からドン引きされます。

 

なので、リビルトパーツの使用は我々にとっても、お客様にとっても有効と言う事です。

 

ただ、全ての部品や車種にリビルトパーツがある訳ではありませんので、部品が必要な場合は修理工場等に確認が必要なことと、取外した古いパーツは返却する事が条件だと言う事に注意が必要です。

 

当店ではお客様のご予算に合わせて部品を交換出来ますので、お困りの時は店舗スタッフにご相談ください!

 

 

余談ですが、最近の一部車種にはセルモーターが付いていない車種があります。

 

なので、エンジン始動の際の「キュルキュル」音が聞こえない車種もありますので、動作音が聞こえない事自体は問題ではありませんのでご安心ください。

 

不明な事があれば点検しますので、お気軽にご来店、お声掛けをお願いします!

 


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