最近、女性のモチベーションや、ビジネスマンのマインドセットなどの話ばかり書いていて、
だんだん、「何屋か」が分かり難くなって来てしまったので・・・
たまには本業の「営業力」について、書きたいと思います(笑。
(営業スキルも、結局突き詰めて行けば、「マインドの問題」になってくる
わけではあるのですが・・・やっぱりスキルも、それなりに重要ですね。)
さて、今日のテーマは、
「 営業(販売)は、’’お客様の代わりに買う’’ 仕事 」 です。
どういう意味か、お分かりになりますでしょうか・・?
一般的に、売れる営業(販売員)と売れない営業(販売員)の違いのひとつとして、
「売れる営業は、あからさまに売らない」という事が良く言われますが、
この言葉は、それとほぼ同義であると思っていただければと思います。
つまり、
「売れる営業」は、「売る」行為に注力するのではなく、
「お客様が、買う行為」に注力しているのです。
「お客様が、買う事を決断するのを、後押しする」
「自分がお客様の代わりになって、購買行動を責任を持って行なう」
「自分がお客様だったとしても、これを買う、と思うものを、おススメする」
そんなイメージです。
もう少し詳しく、解説していきます。
● 情報過多時代は、「比較検討の仕方をナビゲート」することが必須
皆さんは、物やサービスをを買う時、どんな行動をするでしょうか。
例えば、初めて富士山に登る事を決めた人が、
山の装備を準備するとします。
そんな時、多くの人は、このようなステップを踏むのではないかと思います。
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1)「山登りに必要な道具は何か」について、調べる
(ネットで調べる、詳しい友達に聞く、雑誌を買うなど)
2)山登りの中でも、特に「富士登山」に重要なものがあるのか、
あるならば、それは何なのかを調べる
↓
3)調べた「必要な道具」の中から、
・自分で持っているもの、
・持っているもので代用可能なもの、
・購入するもの、
に振り分ける
↓
4)「購入するもの」について、どのような購入手段があるのかを調べる。
(山登り専門店がどこにあるのかを調べる、ネットショップを調べる、
詳しい友達に聞く、雑誌でお店を調べる、等)
↓
5)お店に行く
↓
6)「購入するもの」について、価格帯はどのくらいなのか、
有名なブランドは何があるのか、おしゃれなイメージなのは
どこのブランドなのか、丈夫なのはどこの会社のものなのか、
いくらくらいお金を出せば、「間違いない」ものが買えるのか・・・
などを、商品を見比べなら、見当をつける
↓
7)比較検討して、購入する
~~~~~~~~~~~~
厳密に言うと、この例のように、
「買う動機がある場合」と、「買う動機がない場合」で、
ステップは少し変わって来るのですが、
今回の例のように、「買う動機がある場合」は、
概ねこのようなステップになるかと思います。
この時大事なのは、消費者が購買行動をする時、
「比較検討して自分で決めた」という行為が、
後々の満足感も含め、とても重要になってくるという事です。
情報過多の今の社会において、比較検討することは、実はとても難しい事です。
情報が溢れすぎていて、「何を比較すれば、ベストな選択が出来るのか」が、
分かり難いからです。
上記の富士登山の例でも、もしかすると、
お店に足を運ぶ前の1)~4)のステップを自分で踏める人のほうが、
少ないかもしれません。
つまり、営業や、販売員は、
目の前のお客様が、1)~4)のステップをちゃんと踏んでいるかどうかを確認しながら、
より適切に、より納得出来る「比較検討の仕方」を、
「プロとして」、ナビゲートする事が必要不可欠となります。
● 売れる営業(販売)は、「お客様の納得度」が高い
売れる営業(販売員)は、1)2)3)4)6)のステップをとても大事にします。
いわゆる「マーケットを語る」営業(販売)とは、この事を言います。
お客様が買おうとしている物やサービスの、「全体感」、つまり、
何が必要で、購入方法にはどんなものがあって、商品の種類がどのくらいあって、
価格の違いと性能の違いはどんな関連があるか・・・などなど
を、示した上で、
お客様に本当に適切な商品を、「お客様の代わりに自分が買うような気持ちで」、
おススメしていくのです。
逆に、売れない営業(販売)は、ステップを無視して、
1)のステップも踏んでいないうちに、いきなり6)ばかりを、酷い場合は、
自社の商品のみを、おススメしていきます。
だから、お客様は「唐突」すぎて買う事ができません。
もしくは、購入した後に、「やっぱり返品」・・・という事になってしまうのです。
これが、「 営業(販売)は、’’お客様の代わりに買う’’ 仕事 」の意味です。
●「他のお店もじっくりと見てから、またいらしてください」の使い方
住宅展示場などの、商品が一カ所にひしめいているような場所で
ダントツに売る営業マンは、このような言葉をよく使います。
しかし、これは、この言葉を言ったから売れるわけではありません。
この言葉を言う、その「前」のステップで、
商品選びの仕方や、各社の商品の特徴などをしっかりをお客様に伝え、
「お客様が自分で選び、購入する」というステップを、
しっかりをサポートしているのです。
しかも、お客様からの「この人、頼りになるわ」という信頼を、
がっちりと掴んだ状態で・・・
「お客様の代わりに買う」営業行動、いかがでしたでしょうか。
ついつい、「自社の商品」ばかり、オススメしていませんか・・・・?
自社の商品をおススメするのは、「全体感」をお話した後です。
皆様も是非、試してみて下さい^^
皆様の営業活動、販売活動が少しでも心地よく、実りあるものとなるよう、
お祈り申し上げます^^
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クロス・コンサルティングBlog さぁ、一歩を踏み出そう!
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