「雪上の活動勉強会」という当協会主催行事があります。
↑手間かけてリンクにネットサーフィンできるようになってます。
雪の行事を行う団体やグループはたくさんあります。
せっかく銀世界に出かけるなら、より安心な行事づくりを目指してほしいとの思いからです。
雪の行事の特徴をいくつか挙げましょう
・冬の季節 が強調される
・宿舎泊
・スノースポーツ(スキー、スノボなど)
・雪遊び
宿舎泊は安心だと思われやすいですね。
しかし、私の経験からもおそらくほかでも、ゲレンデにいるときよりも宿舎にいるときのほうがトラブルが多いです。
(いやいやゲレンデでのトラブルのほうが多いよ、という団体はかなりまずいです。)
体調不良、こぜりあい、小さなけが、物の紛失、どですか普段のキャンプよりむしろ多いかもしれません。ゲレンデに出て小物の忘れ物(手袋やゴーグル)に気付いてスタッフを一人割いてそれを取りに行く、っていうのも舎営行事の中でリスキーな行動になります。
ゲレンデでは
スキーより雪遊びのほうに難があります。
スキーなんかハムスターみたいにリフト&滑走を繰り返すだけです。よほど管理が悪い団体が無責任な自由時間をつくり、未整地の禁止区域に行かせてしまう、などはあり得ますが、ほとんどの場合はボスが小規模人数を引率するハムスターです。
また、参加者の滑走技術も指導側より低い場合が多く、本人は自分で自分を守る(言い換えればチキン)状態でゲレンデに立つので自己防衛意識もあります。
雪遊びの時間は楽しいですね。
スキーなんて不格好な道具を取り外したこどもたちは、開放的な気分で未整地かつ起伏がありまた降雪で音も聞こえにくいさらにゲレンデ外に出ても大丈夫な気分で、雪に飛び込んでいきます。
指導側もやや気を抜きます。
スキーを脱いで「ふー、雪あそびだー、放牧だー」って気分になるのだとしたら、それは非常に危ういことが起こる前触れです。
でもいろいろなことが起こります。
・やわらかい雪に手や足を突っ込んで、手袋や長靴が雪の中で脱げてしまう。
・大きな声をかけても、雪の中で相手に聞こえない。
・未整地の山をずんずん登るこどもに気付いた時には、声も届かないしスタッフが追いつくに時間がかかる。
・そんな中、一人がトイレに行きたくなってしかもギリギリで言うもんだから慌てる。そして漏らさせてしまう。
・スタッフがスマホを濡らしたくないがためにウエアの中にしっかりしまってしまう。
・そして電話しても出ない。
・そり遊びで、変なところに滑ってゆく。
・リーダーが雪合戦に夢中になり、ほかの子を見ていないことに気付いていない。
などが起こりえます。
もちろん私も経験があります。
なのでこれらすべてに対応する打ち合わせと準備をさせます。
雪遊びは人出がかかります。
スキーでは、スタッフ一人(できれば二人だけど。)が8人くらいまで引率できますが、雪遊びには8人に最低でもスタッフ3名は必要なはずです。
・全体を見る人
・場所別にみる人
・遊びに対応する人
これだけでもう3人必要です。
さらに
・埋められ役
・しっかり一緒に遊ぶ役
・トイレ移動や写真撮影のためにフリーで付き添う人
が必要です。
兼任できるものもありますが、兼任しないほうが安心ですね。
宿舎泊も恐ろしいです。
・入口が狭いと出入りに時間がかかる
・階段がある
・部屋の中は見えない聞こえない
・スタッフが本部の部屋でくつろぎやがる
・壁があって見通しがきかない
・乾燥する
・水分補給が不十分になりがち(季節的にも)
・スタッフが気を抜く
階段なんて登山より危ないです。
わずか10段でも落ちてごらんなさい。
3メートルの崖から落ちるみたいなもんです。
部屋の中を管理できるのは、部屋の中にいるスタッフだけです。
テントなら、テント内にいるスタッフだけでなく、声や様子で周囲のスタッフも変化に気付けます。
雪の行事に引率する皆さんに
・安全
・安心
・アイデア
・コツ
をたっぷりお伝えできる講習です。
講師の西島は大学の先生が本業です。
キャンプのほうは、指導者テキストを作る側です。
西島の「あるあるレッスン」はおもしろいです。
こんな子にはどうする?
が解決できるでしょう。
・後傾してしまう・膝がくっついてしまう・どちらかの足が突っ張ってしまう・外向が作れない・手がひよこみたいになる・・・そんな子の困っているシーンをデフォルメして表現したうえで、その解決方法を教えてくれます。
高林はキャンプ団体のCEOでありながら、プロスキー教師です。
初心者を何とかして引きずりおろしてくれます。
雪遊び、幼児、宿舎での気遣い、などで知恵を授けてくれます。
事件は宿舎で起こるんですから。
アフタースキー、風呂から翌朝まで、移動時の諸注意、なんかももういやンなるほど親切に教えてくれます。
ついでに俺はたぶん行きませんが、まずそれが安心ですね。
スキーは俺よく転ぶんでめんどくせえから後追いフリー滑走しかやらないし、雪遊びは雪玉でこども泣かすし、宿舎ではテレビと漫画なんで、まるでダメなんで不必要な人材です。
あ、雪にこども飛ばす「こども投げ」なら任せてもらいたい。
30キロまでなら、3Dで投げてやれる。これ教えに行こっかな。
ぜひ受講していただきたいのは
・幼稚園保育園の先生
・小中学校の先生
・スポーツクラブのイントラさん
など、大人数を引率する方々です。
学校の先生もぜひ、研修扱いで交渉して参加してください。
昨年度資料で行事づくりをせざるを得ない学校現場が多いと思います。資料は昨年度資料でも大丈夫です。忙しい現場で資料段階で苦労なさらなくても、中身は、より安全・より時間短縮・より統率感のあるものにぐっと近づくはずです。
おまけで書いておきます。
下の各項目で対応されているなら、ほかも十分に配慮された行事を作っておいでなので、およそ安心だと思ってくださると良いかもしれません。
☆こどものスキーウエアや手袋は大人のものより防水性が劣ることが多い。そこへの対策は?(防水スプレーは雪遊びで間もなく役に立たなくなることはご存知の通り。)
☆宿舎内は乾燥する。水分補給含め、実績と成果のある対策は?(声かけ&自己管理、は対策に入らない。)
☆食堂でのスタッフ配置は計画して行っているか。
☆部屋のテレビを見てほしくないとして、その対策になる工夫は何をしているか。(禁止する・怒鳴る・罰を与える、は工夫とは言いません。)
時間いっぱいなのでここまで!
参加をお待ちしつつ、若手の送り込み、教員の研修、団体の誰かを参加させる、スポーツクラブイベントの充実(サービス向上)、に役立つと自負して開催します。
お目通しありがとうございます。
