久しぶりに隆慶一郎・著「一夢庵風流記」を読み返しました。現在パチンコで大ブレイク中の「花の慶次」の原作です。
元は平成元年に刊行された時代小説なのですが、そっちを知ってる方ってのはあまり見かけません。

原哲夫の漫画版も(というか、パチンコはこっちが元ネタ)かなり面白いのですが、こちらもかなり面白く、漫画版とはまた違う「傾奇者」の姿が見られます。


というアレで、今回はリゾート(笑)の季節に読書についての話。



本を読む、ってコトは、オレ的には鏡を見るコトと似てると思うんです。
しかもただの鏡じゃあない。自分の内面を映す鏡です。


例えばその時の気分によって、何をしててもすごく楽しかったり、逆につまらなかったりしますよね?
それと同じで、同じ本を読んでも、その時の気分や状態によって、内容の受け取り方ががらりと変わってきます。

どんなに流麗な文章で、素晴らしい内容が書かれてあっても、斜に構えて読んだ場合「何を綺麗事を」と思ってしまうでしょうし、ありきたりな文章でも、ヘコんだ状態で読んだ場合「何て素晴らしい」と励まされたりもするでしょう。


そこが内面を見る鏡に似ている、というコトです。内容の受け取り方で自分の現在の精神状態がわかる、というか。


だから何だ、って話になるでしょうけど、そうやって自分の内面を知る、ってコトは割と大事だと思うんですよね。自己分析というか。


本という鏡を通して自分の内側を見つめる。その中にはきっと見たくない部分をあるでしょう。認めたくない部分もあるでしょう。
でもそいつらとうまくやっていく方法を教えてくれるのも、また本だったりします。


まぁ色々グダグダと御託を並べ立ててきましたが、結局オレは単純に本が好きなインドア野郎なんだろうな、という話です。




ちなみに余談ですが、読書ってのは必ずしも名作と呼ばれるモノを読んでなきゃいけないってワケじゃないと思います。

自分の感性に合ったモノを楽しんで読む、ってのが本来の在り方なんだろうな、と思います。
極端な話、50がらみのオッサンがライトノベルで涙したって全然良いと思うのですよ。


ま、それだとさっきグダグダ並べた言葉は全て意味のないものになりますが。



だがそれがいい。

十人十色。それが読書、なんですよ、多分。