ベトナムでの短期借入と長期借入について | ベトナム現地法人ブログ|東京コンサルティンググループ

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皆さん、こんにちは。

ベトナム、ホーチミンの川村 拓己です。

 

Q: ベトナムにおける短期借入と長期借入について教えてください。

 

A: ベトナムに現地法人を設立している場合、海外(日本本社)からの借入をすることができます。政令219/2013/ND-CPによれば、ベトナム企業は相手企業との間で合意した契約条件により、海外の貸し手から借入を行い、その返済をすることができます。
ただし、短・長期借入を返済する際に借入利息が発生します。親子ローンなどのベトナム現地法人と親会社とのローン契約に対しては借入利息の5%が外国契約者税として課税されます。

借入期間が1年未満の場合には短期借入で、1年超の場合は長期借入となります。
ベトナムでは、この短期と長期によって取り扱いが異なります。
 

【短期借入と長期借入の違い】

種類

中央銀行へ登録

用途

報告

借入期間

短期借入金

なし

運転資金

なし

1年未満

長期借入金

あり

設備投資

四半期ごと

1年超

 

Ø  短期借入はあくまでも運転資本のために使用しなければならず、設備投資には不適当とされています。
ただし、短期借入は当局への報告義務が課されていないため、融通の利く資金調達方法といえます。つまり、短期借入は何度も更新して、対応することも実務上は可能です。
しかし、法令上の解釈では実質、長期ローンとみなされる場合もあります。
加えて、短期借入の回数が多いと日本へ返済できなくなるリスクや、罰金が科される可能性もあるので注意が必要です。

Ø  長期借入金の場合には、以下に留意する必要があります。

①   1年以上の長期借入は、ベトナム中央銀行に登録する義務があります。当事者間で借入契約を締結して、30営業日以内にベトナム中央銀行へその契約書の登録をする必要があります。登録の手続きは、借入金が送金される前に実施される必要があります。(15営業日以内)

*実務上は、書類の準備から登録が認められるまで、おおよそ3か月程度かかるようです。

②   もし短期借入がたまたま1年を超えてしまった場合には、長期契約として再度当事者間において契約をしなければならず、契約を締結して30営業日以内に、同じくその契約書を中央銀行に登録しなければなりません。
また、借入後も、四半期ごとに長期借入金の状況を中央銀行に報告する義務があります。

③   新規または追加で借入をする場合、この投資登録証明書(以下,IRC)の変更をするか否かを検討しなければいけません。枠を超える場合には、IRCの変更が必要になるからです。

④   実務上、資本金の割合が著しく低くなると、投資額の増額が認められないこともあります。

⑤   変更には合理的な理由の説明(何に使用するのか?売上の予定は大丈夫か?など)が必要になります。そのため、理由を説明できる必要があります。

⑥   IRCは設立時に作成します。そのため、この時にきちんとフィジビリティ・スタディを行い、資金調達の計画も適切に立てることをお勧めします。

 

東京コンサルティングファーム

ベトナム ホーチミン

川村 拓己

Mail: kawamura.hiroki@tokyoconsultinggroup.com

 

 

 

 


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