大企業病、大企業出身者は中小企業では役に立たない

 

大企業出身者は中小企業では役に立たないという、古くて新しい話が、SNSを中心にあちこちで盛り上がっています。

 

恐らく、大企業の多くが終身雇用を捨て、50歳ぐらいで幹部になれない従業員を本格的に切り捨て始めたのが原因だと思います。

 

それまで周囲が準備してくれた環境を「当たり前のこと」と思ってしまうので、そういう問題が頻繁に起きるのでしょう。

 

働く前提になる環境が全く違うのですから、大企業病が改善されることはこれからもないのだと思います。

 

国税の出身者も、国税内部で成功した人ほど、民間で全く役に立たない傾向にあります。

 

基礎的能力と税金の知識の低さと浅さを、周囲への極端な気遣いや酒とゴルフの付き合いで乗り切って来た人が大部分だからでしょう。

 

ただただ、ずる賢いだけでは、国税はともかくとして民間では成功できないのです。

 

これははっきりしています。

 

国税を辞めて何年も経過しているのに、いつまで経っても殿様気分が抜けず、国税の論理を振りかざして威張り散らすのですから、民間で役に立つわけがありません。

 

それでは逆に、私の同期生の多くがそうであるように、窓際族で定年まで勤めた人が、税理士として役に立つかというと、それも違います。

 

窓際族は税理士になっても、多くの場合、やっぱり、窓際族です。

 

これもはっきりしています。

 

そうは言っても、先日、たまたま学会でお会いした私の国税の同期は、国税では万年上席で定年を迎えた窓際族でした。しかしながら、定年後は、税理士と大学院特任教授として充実した日々を送っています。

 

成功する人は成功する、失敗する人は失敗するべくして失敗するので、大企業病の議論や税理士の成功例の分析は意味がないのかもしれません。