今回は、私が今一番関心のある人物について少し書かせていただきます。
薪を背負って読書をしている二宮金次郎の銅像を、実物でなくともメディアなどを通して見たことがある人は多いと思いますが、
二宮尊徳の功績が何かをご存知でしょうか。
「経済なき道徳は戯言、道徳なき経済は罪悪」という格言を生んだのが「二宮金次郎」だと知って、彼について学びたくなり、本を読みました。
二宮尊徳は、独自の哲学で財政難の農村をいくつも建て直した人物です。
尊徳は、1787年に神奈川県小田原市で農家の長男として生まれました。
若いころに親を亡くし、伯父の家で世話になるのですが、普段は伯父の家業に精を出しつつ、休みの日は自分のために農業を行ない、少しずつ蓄えを増やして数年後に伯父から独立しました。
尊徳はのちに、勤勉に働くことや余剰を生み出すことの大切さ説きますが、それはこの頃の実体験から学んだのではないかと思います。
その後も農民として勤勉に働きつつ資産を増やしていた尊徳は、低金利の少額融資も行ない他人が自立する手助けもしていました。
ある時、彼は小田原藩家老・服部家の家政の立て直し請け負うことになり、5年計画で見事にやり遂げました。
その結果、尊徳の名声は小田原藩主にも知られることとなり、小田原藩内の各農村の財政再建を依頼されました。
彼の再建手法は「報徳思想・報徳仕法」として体系化され、単なる経済的立て直しにとどまらず、「至誠」「勤労」「分度」「推譲」「積小為大」「一円融合」などの考えを生み出し、倫理や勤労の精神を重視した点が特徴です。
また、彼に関するエピソードは、小田原藩で農民からの年貢を計量するために使われていたの桝の大きさが統一されていないことに気付いた尊徳がひと桝の大きさを統一した話など、色々とあっておもしろいため、もしよかったら二宮尊徳についての本を読んでみてください。
橋本