辰巳琢郎オフィシャルブログ「道草日記ーTakuro’s Michikusa Daysー」by Ameba -2ページ目

世界で最も小さな葡萄園


また、少し空いてしまいました。スイスツアーの報告を続けましょう。

6日目は、ヴァリス州(ヴァレ州)からヴォー州への移動日でした。途中に、ちょっと寄り道。2つの村を訪れました。



まずは『花の村』として有名なグリメンツ村。こちらも標高1500メートルを越える谷間に広がります。古い木造の家並みの窓やベランダが、色とりどりの花で飾られた写真を見て、散策を楽しみにして行ったものの、生憎の雨模様。おまけに寒くて、花もほとんど咲いていないではありませんか。想定外の天候不順。



でも、家屋の色がしっとりと黒みを帯びて、これはこれで情緒がありました。観光客が全くいないのも嬉しい誤算。旅慣れてくると、人が多いところを避けたくなるものなのです。



レストランも季節営業が基本のようで、ほとんど閉まっていました。辛うじて見つけたお店に入り、凍えきった体を温める為にチーズフォンデュを注文。これが実に旨かったのです。中でも、トマト味のフォンデュは絶品でした。



午後は、ローヌ川をレマン湖に向かって少し下り、サイヨン村へ。普通の観光では、まず訪れないところです。ここも葡萄畑に囲まれた小さな村。目的は、世界一小さな葡萄園を見る為でした。



ところが、それがなかなか見つかりません。添乗員の山田さんも初めての場所でしたし、観光案内所も見つからず、とにかく葡萄畑を登り続けました。



かれこれ一時間ほど登ったでしょうか、間もなく葡萄畑がなくなる直前に、工事をしている男性に遭遇。尋ねてみると、目的地は遥か下に見える小さな森の手前と教えてくださいました。



名優ジャン・ルイ・バローが、日本で言えば鼠小僧次郎吉のような存在の、ファリネという義賊に心酔して作った葡萄園は、たった3本しか樹がありませんでした。現在は、ダライ・ラマの葡萄園と呼ばれているそうです。



それにしても、汗びっしょりになったトレーニング。晩ご飯が本当に美味しく頂けました。