アイドルとは・・・ | AKB48、とある地方ファンの呟き

AKB48、とある地方ファンの呟き

とあるきっかけからAKB48のファンになりました。地方ファンの立場からいろいろと思ったことを綴っていきます。

先週はAKB48の総選挙がありましたが、今や世間ではサッカーのワールドカップの話題で持ち切りで、当分はこの熱狂が続くのでしょうか。
アディダスのアンバサダーのような仕事をしているので、Google+を見るとユニホーム姿のメンバーが目立ちます。4年に一度の風物詩ともいえますが、果たして結果がどうなるか。

先週の総選挙で1位となった渡辺麻友さんの所属するチームBの公演が金曜にあり、オンデマンドで見ていました。あれからいろんなメディアに出ていた彼女ですが、やはりホームグラウンドである劇場で受ける声援はまた格別だったようで本人もテンションが高かったですね。

今年の年頭に書いた記事の中で彼女について触れましたが、あれから半年経って、こういうことになってみて、収まる形に収まったなという印象です。
正直なところ総選挙の順位にはあまり拘ってないというか、参考程度にはなりますが、あれが全てとは思っていません。ただ総選挙のテレビ中継を見てて1位になって、マントを装った姿は他の誰よりも様になっていたと思います。2、3日前に放送された特番でAKB論客の方は「面白味がない」という意見もありますが、アイドルらしさという点においてはやはり彼女の右に出るものはいないと思います。それを”つまらない”というの人の気持ちもわからないではないですし、指原さんのような王道アイドルとは違う人が1位になってしまうのも現実としてあるわけで、ただ、「アイドルとはかくあるべき」と思っているファン、特に年齢層の高い人ほどそういう気持ちは強くて、ある意味指原さんのアンチテーゼとしての象徴が渡辺麻友さんではないかと自分は見ています。
フジテレビでの総選挙のCMでは、東京、名古屋、大阪、博多とそれぞれのグループの代表が覇権を争うような形で煽っていましたし、速報発表後には核支配人が劇場で投票を煽るようなこともありました。

指原さんについて、劇場支配人も兼任していることもあって、運営側の人間という立場もあり、コンサートでのアイデアを出したり(九州ツアーではセットリストを決める際にもいろいろ関与してたらしいので)、バラエティ番組で若手メンバーを推し出したりと、プロデューサー的な役割を担うことが多くて、元々大のアイドルファンであるがゆえに「どういうことをファンが求めているか」ということの嗅覚に関してはかなり鋭いところがあって、ファンが喜ぶツボがわかっているのでは、そういう意味では秋元さんのアプローチとはまた違ったプロデュースをしていて、HKT48自体がまだ若いグループであることである程度彼女の裁量が及びやすいという点も大きかったと思います。
正直なところ”アイドル”として見ることは難しいですが、別の部分で才能を発揮しているように捉えています。
予定調和を望まないファンにとって、「何かしてくれそう」という期待を抱かせるが指原さんの強みではと考えます。
秋元さんもアイドルとしては異端といっていい彼女のようなタイプを好んで重用するところがあります。

渡辺麻友さんは文字通りの正統派アイドルで、全く非の打ち所がないのですが、今のアイドルに求められている「親しみやすさ」という部分で、自己主張が強いわけではない彼女にとって不利に働いていた面があったように思えます。
自分も昔は、彼女に対してちょっとした苦手意識があって、それが払拭されたのは去年くらいからでしょうか。昨年の生誕祭で素直な心情を話す彼女を見てかなり印象が変わりました。あの頃から、”AKB48の顔”としていろんな場面でしゃべる機会も増えましたし、コメントも自分自身のことだけではなく、AKB48全体を見渡しての発言が目立つようになりました。今年20歳になりましたが、ほんと大人になったなあと思いました。先日のオールナイトニッポンもそうですが、同期の気心の知れたメンバーといる時は素が出ますが、メディアで見る彼女は、AKB48の代表という自覚が以前とは比較にならないくらい強くなってて、「立場が人を育てる」というべきか、ここ1、2年での彼女の変化は目を見張るものがあります。

先日行った痛ましい事件の影響は未だ続いており、AKB48にとっては難しい状況におかれています。この時期にグループの顔となるということについて、それがどういうことかというのは彼女自身もよく理解していると思いますし、発言を聞いていればそれはよく伝わって来ます。
AKB48というグループは、今年あった大組閣をとってみてもわかるように、ファンが驚くようなことを仕掛けて、その意外性を持って興味を引いている側面があります。

とはいえ、それが全ての人に受け入れられているわけではなく、保守的なアイドル観を持った人にとっては、相容れない価値観であり、だからこそ別の側面で正統派を望んでいる層も一定の数を占めています。

アイドルとは何かを考えた時に、自分は「人々に希望や活力を与える存在」「応援したいと思えるような存在」と定義付けています。後者はいわゆる若手メンバーに対して抱く思いですが、前者は全てのメンバーに共通することで、一番それを実感できるのが劇場公演や握手会だと思います。

金曜日の公演のMCの中で「好きな曜日」というお題に対して、渡辺麻友さんは「月曜日」と答えたのですが、大抵の人が嫌がる月曜日を選んだ理由について「また楽しい1週間が始まる」というのを聞いて凄いなあと、今が充実してるからこそ言える言葉なんでしょうが、彼女にとってこの仕事は天職なのかもしれません。