Cside














お父様のお別れの会を無事に遂行なさったユノ様。


ユノ様の王としての評価は更に上がった。





TVXQ連合を終え、すぐにお別れの会。
精神的にも体力的にも大変なはずなのに、そんなお姿を民には一切感じさせなかった。
さらに、真摯に遂行なさるお姿に女性ファンは確実に増えた。






それから5年もの月日が経過した。




ユノ様はいくつもの公務をこなし、
王として東方の國の顔となっている。

1度だかスマン王と公務中にお会いになられたけど、スマン王はあからさまに嫌な態度を取っていた。









ユノ様と僕の関係はなんら変わること無く、今もなお恋人関係だ。
毎日キスをして、
お互いを求め合う。




愛し合っていると僕は思っている……。


















「王様?」



ユノ様がお部屋にいらっしゃらなかったので、王室中探しているとユノ様は中庭で僕
の知らない女性とお話をなさっていた。



「どちら…様だろう?」



ユノ様に少し似たきれいな鼻筋とフェイスライン。


美男美女。
お似合いの二人とはまさにこのこと。







ボーッと見ていると、
ユノ様はそのお方の頭をポンポンとなさった。




「……え、」




女性は少し頬を赤らめ、
困り顔。





ユノ様…?

まさかね…………?




















『チャンミン?……チャンミン?!!』



ハッ


「失礼しました。何でしょうか」

『…なにもないよ。ただボーッとしてたから大丈夫かなって』

「………大丈夫です。少し考え事を」

『そ?ならさ、』



チュッ



『今日シよ?』

「………え、………はい」



ユノ様は変わらずに僕を抱こうとする。
あの女性がいるのに?


フルフルッ


ユノ様はそんなお方じゃない。
僕が1番知っているじゃないか。



優しくて、
温かくて、


そして僕のことを愛して……ッ









『チャンミン?!!?』

「ユノ……様…」

『どうした?辛いか?痛いか?』

「え?」



ギュッ



『今日は止めよう』

「……どうしてですか?僕は大丈夫ですよ?」

『………涙を流しているのに?』

「!!!!」

『気付いていなかったのか?
一体どうした?痛かったのなら…』




ギュゥッ



「私はユノ様を愛しております」

『………俺もだよ?どうした?何かあった……よな?様子が変だ』

「いえ…」

『話して?』

「何もございません…」

『………何もなくても、今のチャンミンの心の中を話して。俺は恋人として知りたい。チャンミンの今考えていることや感じていることを』




恋人として…













「…………………今日……中庭で………一緒にいた女性はどなたですか?」

『中庭?あぁ、ソンヒ?妹だけどチャンミン知らないっけ?』

「妹っ?!!!??!?」

『え?ってそんな驚く?』

「知りません!ユノ様に妹がいるだなんて 
!」

『あれ?執事だから知ってるものだと思ったけど』

「!!!!そうですよね。私の知識不足…です。申し訳ございません」

『………まぁずっと海外留学してたし、そのまま海外に住み続けてたから会ったことないと思うな』

「そうなんですね…」




チュッ




『何?嫉妬したの?』

「そういうわけではっ?!!」

『ほんとに〜?』

「………嘘です。嫉妬しまくりました」

『………………』

「バカらしいですよね?王妹に嫉妬だなんて、笑ってください」




チュッ

チュッ



『可愛い。あーやばいチャンミン可愛いすぎるってば』

「………/// あの…ソンヒ様は何故戻ってこられたのですか?海外生活を満喫なさってたんですよね?」

『あー・・うん。ほらソンヒもいい歳だしそろそろ結婚とか?考えた方がいい…的な?』

「………結婚って王妹ということは私たちより若いということですよね?結婚を考えるのは少々早いのでは?」

『まぁその……今の時代は婚活は早くしないと後々大変らしいぞ?ソンヒもいつまでも遊んでられないってことだよ』

「…………まぁソンヒ様の自由ですからね」

『そ!そ!自由自由♪』






ギュゥゥゥ







僕はユノ様に強く抱きしめられたまま、
ベッドでゴロゴロとしている








「あのユノ様……」

『ん?』

「…………シないんですか?」

『ん〜今日はいいよ』

「………あのでも……嫉妬は勘違いでしたので…シてもいいですよね?」

『……今日はこのまま抱きしめて眠りたい』

「そう…ですか……」

『チャンミンの匂い落ち着くから』

「……………………」

『……………………』




スーッスーッ





スーッスーッ








眠られた。



申し訳なかったな。
王妹とは知らず嫉妬してしまうなんて。

そのことで涙まで…


もちろんユノ様のお気持ちを疑ってはいなかったけど、
でも頭に触れ微笑み合うお二人に、
心が痛くなった。







もしソンヒ様が王妹ではなく、
普通の女性だったら、美男美女すぎて間違いなく恋人に見えるだろう。
ってか見えた。



あぁ、脳裏から離れない。






フルフルッ





ソンヒ様の結婚についてお話されていたけど、ユノ様自身はご自分の結婚についてどうお考えなんだろう。

いくらお父様が僕たちのことを認めてくださっても、東方の國に跡取がいないっていうのは良くない。

でも……ユノ様が女性と……





あーーだめだめ!
悲しくなるから考えたらだめだ。
















「結婚かぁ……」

























「あれ?ウニョクさんどうしたんですか?」

"ん?何が?"

「何がって、格好いいスーツを着て、どなたかいらっしゃるのですか?
スケジュールには無かったと思うのですが」

"べ、別になにもないよ!"

「へ?………そう、ですか?」



どう見てもいつも以上に着飾っているウニョクさん。
ユノ様のスケジュールに来客はいなかったんだけど。






"じゃ、悪いけど用があるんだ。またなチャンミン!"

「……いってらっしゃいませ…」



変なウニョクさん。
あとでユノ様にお伺いしてみようかな。
何かご存知かもしれないし。








そうして僕はユノ様のお部屋の清掃や、
庭掃除に廊下の掃除にも励んでいた。


気付けば結構な時間が過ぎていて、
スマホの存在を忘れていた。



「やばっ!ユノ様から連絡があったんじゃないだろうか……ってあれ?」



「……………ない」




ユノ様から着信もメッセージもなかった。






「おかしい。
いつもなら用もなく着信かメッセージは必ず来るのに、この数時間なんにも無かったなんて…」


じゃあやっぱりウニョクさんの服装から考えるとユノ様は来客中?でもスケジュールに無かった…




うーん。






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