La charte de la bouillabaisse 《ブイヤベース憲章》 | Ta助の厨房

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料理人 Ta助が
真の「食」を求める旅録

◆Bouillabaisse 【 ブイヤベース 】


   魚翅湯、トムヤムクンと並び、世界三大スープの一つとしてあげられること(※)もある

   南仏プロヴァンス地方の名物料理。もとは売りに出せない魚で作る漁師料理だったが、

   今では豪華な伊勢海老なども使って世界中で作られている。

   まずスープを味わい、次に魚介を食べる。多くの場合、ガーリックトーストやアイヨリが添えられる。

                                             (※ボルシチと変わることがある)


   また、沸騰させ「bouillir」 + (火を)止める「abaisse」の合成語が語源であり、

   料理法もサッと煮るにとどめ、煮込むことはしない。

  
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   この料理の最大の特徴は、本場マルセイユには、ブイヤベースの質と伝統を守るために、

   作り方やサービスにまで厳格に規定した「ブイヤベース憲章」があることであろう。  


 ◆La charte de la bouillabaisse 【ブイヤベース憲章】(要約)

  

  1.地中海沿岸の岩礁魚(根魚)、ホウボウ、マットウ、クエ、マハタ、メバル、タラ、

    キジハタ、カサゴ、アイナメ、オコゼ、クロソイ、ムラソイなどをアンコウを含め5種類以上入れる。

    

  2.タイ、ヒラメ、オマール、ムール貝類、タコ、イカ、カニなどの

    高級魚介、貝、甲殻類、軟体類は入れない。イセエビは例外なのか入れてもよい。


  3.ベースになるスープの出汁は同小魚を使う。

  4.長時間煮て魚のえぐみが出るのを避けるために、強火で10~15分煮て短時間で仕上げる。  

  5.フェンネルは必ず入れる


  その他、サービスは客の前で行い、魚を取り分けるなど。


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  おそらく、「地中海沿岸の岩礁魚を使用する・・・」の段階で、〝本来〟のブイヤベースは

  かなりハードルが高く、実現は困難であろう。空輸し、わざわざ無理に持ってくるよりはるかに

  国内の岩礁魚を使用した方が当然美味い。(念のため質の問題ではなく、時間による制約の話と付け加えておく。)


  つまり、ブイヤベース〝風〟とし、憲章が理想とする形を可能な限り再現するのか、

  はたまた、それっぽく仕上げ〝風〟を後付するのか、悩みはそこに集約されよう。


  
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  明日紹介する〝ブイヤベース風〟。

  出汁はヒラメを使い、軟体、エビが入る上に、本家ではあまりないトマトベースであるから、

  かなり憲章からは遠ざかる。


  国内で食す〝ブイヤベース〟はおおよそこの傾向に当てはまろう。

  故に、マルセイユにて、憲章を踏襲するオリジナルをお召し上がりになられるにせよ、

  国内でそれっぽい〝風〟で楽しむにせよ、本場があることをどこかに留めておくことは

  必要ではなかろうか。