連続記事
「イスラム国 続き 中田教授は? 恐いのは宗教ではなく集団心理 」
「ISIS イスラム国のテロ実行部隊を主導しているのは欧米人か 」
「イスラム国には欧米人黒幕大物がいるはず 一日1億円の経済 」
「イスラム国 I am KENJI 後藤さんの無事を願って
」
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ジャーナリストとして、後藤さんは紛争地域の状況や問題点を伝える仕事をやっていて、プロだからこそ弾が飛び交う中を潜り抜けるような危険な取材ではなく、紛争の中で犠牲になる人々や子供の姿を伝えるという大切な仕事を体を張ってやっていた。
しかし、湯川さんのような中途半端な意思をもった人間が紛争地域に入ってゆく姿を、他人事の様には見ていられなかったのではないかと思います。
結果的に湯川さんが捕えられ、湯川さんのおままごとを強く止められなかった自責の念が危険な一歩を踏み出すきっかけになったのだと思います。
誤算の要因は重なります。
イスラム国のシリア侵攻スピードの勢いが予想より早くて強かったこと。
さらに、昨年秋にかけて米軍の空爆によって石油施設が潰されたり、アメリカのシェールガスによる中東原油価格の暴落が重なって、闇取引業者は原油の取引では成り立たなくなり、必然的に誘拐や人身売買などが急速に横行し始めていた時期だったみたいです。
紹介の紹介で現地ガイドを頼るうちにそういった人身売買を行うガイドに出会い、ISISに向かう片道切符のバスに乗せられた時に、きっと後藤さんは「やられた」と感じていただろうなと想像しています。
プロとして仕事をする世界で、人の情に流されるときは、絶対にロクなことが無いというのは、別に戦場での後藤さんだけではなく、平和に見える日本でもよくあることです。
世話になった顧客を助けたための連鎖倒産。仕事の世界ではなくとも、たとえば出会い系や振り込め詐欺などだってそうでしょう。
その時に、騙される人は大概ハンを押したように「大丈夫だって」と言います。
心の隙は誰でも持っています。
しかし、心の隙をつかれないようにひたすらビクビクと生きる人が多い中、自分の生き方を考えて生きるというのは、私は素晴らしい事だと思います。
小さく纏まって周りを気にして、後藤さんのような人がこういう目に遭うと「ほらみろ!」と笑う。
子供や家族の事を考えるとそんなこと出来ないと言う人を否定はしません、しかし子供や家族のせいにして、自分を誤魔化している人も沢山います。
私はだからといってその人たちを笑いませんし責めませんけれど(だってその人の一つしかない人生を横からとやかくは言えないです)、たとえば後藤さんのような(信念をもって仕事をしていた)人を、せめて笑わないでほしいです。
自分の生き方というのは、子供の手が離れた中高年から初めて出来るかといえば(所詮40,50の手習い程度で)、意外と出来ないものだと思います。
(結局そうやって真似事でもできればそれでいいという感じになりますよね)
このことは色んな人が感じていることだと思いますが、一つしかない人生をどう思って生きるか、それはその人が考えることであって、アドバイスなどは出来ても笑うようなことではありませんよね。
こうやって書くと「散々迷惑をかけて・・・」という人が出てくる。
迷惑をかけないように、小さく静かに生きようとすると今度は
親ならともかく「あいつは何もしない」とか「頼りない」等と笑う人がいるわけです。
時にはこんなところでくすぶっておらずに元気を出せと発破をかけてくれる人もいる
こう思って生きてゆける人は幸せかもしれませんね。
親が病気などで、自分の人生どころではなく、ただ生きるだけで必死にならざるを得ない人だってたくさんいますから。
さらに追記すると、夢すら追えずに生きるだけで必死になるしかない環境で生きる人、そこで生まれてくる子供たちの将来を案じて、戦争が生み出す不幸を世界に伝えていたのが後藤さんでした。
結局、自分にどう覚悟するのかということでしょうか。
そう思うのですが・・・。
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今回の後藤さん公開処刑のビデオは比較的アップされていたので通称ジハーディー・ジョンの顔も良く見えています。
それで、さらっと寄せ集めてみました。
眉は太く、鼻筋は高く、上まぶたの掘りが強い感じです。
白矢印の上側は左のラッパー時代の顔に覆面をした感じを出すために目の周りを黒く塗ったものです。
白矢印の下側は後藤さん殺害時の画像。
ラッパー時代の生き生きした目に比べて、瞼が落ちて、目が死んでいますよね。
人を殺しすぎているのだと思います。
心に抑揚がなくなり、周りの人の心を受け付けなくなってしまう感じの目です。
こういった人間に同情や慈悲を求めたところで何の見返りもないでしょう。
人を殺さずとも、たとえば東京の歌舞伎町などにはこんな目の人間は結構います。
もうめったに笑うこともないのではないかなと感じます。
NHKは凄い情報を放映していました。
日曜日の夜9時からの「NHKスペシャル」を見られた人はそう思ったはずです。
イスラム国からの脱出者の中に、ジハーディージョンがいると思われるシリア方面の組織にある広報に居た人物の証言から、その広報室を想定した部屋の中を公開していました。
(NHKのよると、広報室はこんな感じ、PCやネットに詳しい約20人がここで作業をしているそうです。画面手前には編集機材が並べられていました。あくまで想定ですけど事実でしょう。場所はシリアのラッカだったそうです)
ISISは捕虜にした人物が兵士だったりスパイだったり、それに近いと判断すると比較的早く殺害してしまいます。
ジャーナリストやボランティア、人道支援者などの場合は直ぐには殺害しない傾向がありますね。
その中で、後藤さんはジャーナリストとしては比較的早く殺害されてしまいました。
今年に入ってアイシス(ISIS)は支配地域の拡大と、そのプロパガンダに積極的になっているように感じます。
皆さんも注意しなくてはいけないのは、ISISがインターネットを駆使するということです。
自分が相手を見るということは相手からも見られている
ということを意識して、注意してほしいと思います。
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悲しい事に、後藤さんも悲痛な結果となりました。
ビデオに出ていたのはやはりジハーディージョンという人物。
私は取引のために一旦別のグループに渡されたと思っていましたが、結局はジハーディージョンの所に戻ってきた。
しかも、今回は、この男自らが後藤さんを殺害しているシーンになっています。
後藤さんの奥さんがISISとの連絡が途切れた時に叫んだ不安は本当だったのですね。
私としてはこの人が亡くなるのは残念です。
ご冥福をお祈りします。
ジハーディージョンと言う男は、対欧米広報関係のグループなのかと思っていましたがただの広報ではなく殺戮も行うことがはっきりしました。
ところで、教育委員会も他人事のように思っている人も、もっと注意はしなけりゃいけません
どんどん殺戮が行われている中、下の画像のようにふざけた画像も出てくる。
画像に載っているきみたちよ、この画像が嘲笑されながらアイシス(イスラム国)の中でばらまかれているのを知っているのだろうか。
こんなことをふざけてやってはいけません!
メール、ブラウザーの乗っ取り(DUBA.COMなど)、SNSなどで、今までにないような個人情報の盗み出しやハッキングも行われて来ています。
ウイルスチェックプログラムでも直せないようなレベルです。
(ISISで出回っている画像、もちろんボカシや文字は私がつけたもので、実物は顔も鮮明だ)
教育委員会は生徒に対して、こんな画像をISISで出まわさせないように、指導を徹底してほしいし、こんなこと自体相手をバカにしていることを理解してほしいです。
あと、絶対にゲームも含めてフリーウエアのダウンロードを安易にしてはいけません。
そのソフト自体は大丈夫でもインストーラーに厄介なウイルスが仕込まれています。
簡単には直せないものばかりになってきています。
くれぐれも注意してほしいです
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今月27日にはカダフィの殺害後無政府状態になっているリビアのトリポリで「トリポリ州」を名乗るアイシス(イスラム国)の武装勢力が高級ホテルを襲撃して外国人5人を含めた8人を殺害し、数人の人質を取りました。
その二日後、エジプトのアリーシュで治安機関の施設がロケット弾などで攻撃され、25人が死亡しました。
同日にはパレスチナのガザ地区でもイスラム国と思われる事件が発生しています。
下方に記述していますが、パキスタン北部のホラソーン地域では、反パキスタン勢力がアイシスと連携して「ホラソン州」を名乗って支配することが伝えられています。総督に任命されたハーフィズ・サイード・ハーンはパキスタン反政府勢力のナンバー5ではないかと見られています。
各国の反政府勢力がどんどんイスラム国に同調し始めました。
それ以外には、先日国王が亡くなったサウジアラビアにも襲撃計画があることを表明しているみたいです。
(アイシスのツイッターで公表しているサウジアラビア襲撃計画。サウジアラビアは現在国王不在、有力後継者襲撃げ国を揺さぶる目的か)
後藤さんの人質交換事件では、後藤さんは不幸中の幸いかイスラム国のジハーディージョンを始め、過激なヨーロッパ系戦士グループからアラブ系の比較的穏健なグループに引き渡されたと考えています。
周辺国がどんどん襲撃を受けているなかで後藤さんだけが慎重な取引を見せているような雰囲気を受けていて、私としてはヨルダンのサジダ死刑囚がアイシスの取引グループにとって一体どれだけ重要な人物なのだろうと不思議にすら思っています。
各国のテロ事件を起こしているのは、アイシス(イスラム国)から見ると、外国人というか外様なわけです。
後藤さんは今イスラム国の中枢部に近いグループに捕えられていると考えています。
だから直ぐに殺したり、過激な発言で噛みついてこない。
あくまで想定ですが、これによって後藤さんは生き延びれていると思っています。
------------20150130------------------
ISISが指定したヨルダンとの人質交換現場が想定されているトルコのアクチャカレで、フジテレビクルーと合流予定だった現地コーディネーターの高谷一美(たかやかずみ)さんが交通事故に遭い死亡しました。
高谷さんはISISが指定したトルコの人質交換予想現場に取材をしに向かう途中でした。
彼女が乗ったタクシーと大型トラックがぶつかりタクシーはほぼ正面衝突。
イスラム国が周りをどんどん不幸にして行きます。
高谷さんのご冥福をお祈りします。
------------20150129----17:30----------
(人質交換はトルコのアクチャカレではないかと言われています。すでにサジダ死刑囚も現地に移送されているという情報もありますが、詳しくはわかりません)
いよいよ時間が迫ってきた。
日本時間の17:30は現地では朝の10時過ぎ。
今朝(現地は未明)に出された声明では、受け渡し場所はトルコ国境と指定している。
28日のテレビ朝日の取材では
イラク・シリア国境に近いザルカの刑務所に移送されているという。
「近くイラク国内の主要部族ドレイミ族の幹部にリシャウィ死刑囚を引き渡す方向で調整中」という情報を聞き出したと報道したが、ヨルダン外務省は誤報だと報じていた。
イスラム国は場所をトルコ国境だと指定している。
もし、輸送場所を誤ると、万事休す。
しかし、ヨルダンはイラクとは国境を接しているがトルコにゆくにはシリアを超えなければいけないから空路で、他国との了解も必要となる。
イスラム国はなぜわざわざトルコを指定したのだろう。
トルコとは以前に人質交換の実績がある。
そのためにわざわざトルコを指定したのか、または、ヨルダン軍の力が及びにくい場所を指定したのか、すでに現地は昼になっているが、夕方までにサジダ死刑囚をトルコに運んで引き渡し場所へ連れてゆくことが出来るのだろうか。
まだ半日残っていそうで、移動を考えると、もう実質1,2時間しか残っていない。
この交渉は、イスラム国がサジダ引き渡しにどれだけこだわるか、その一点にかかっている気がします。
余談ですが、いろいろ調べていると下の画像、この男は日本人でしょうか
イスラム国には何人かの日本人の男女が参加しているみたいです。
------------20150129----9:30-----------
テレビ朝日系ANNのニュースによりますと、新たなメッセージが報道されました。
「私は後藤健二です
あなたたちに贈るように言われたメッセージです
みし29日の日没(現地時間)までに
トルコ国境に私の命と引き換えになる
リシャウィをつれてこなかった場合に
ヨルダン軍パイロットの
ムアーズをただちに殺害する」
まず声は日本人が発音する英語っぽいので後藤さんの可能性が高いです。
さまざまな憶測
・この声明文の発信場所に後藤さんがいないと思われます。
・釈放する場合は、どこかの場所に放っておかれる。
・後藤さんはその場所に移動させられて、数人のISIS兵士が監視しているような状態ではないか。
・声だけを録音したほうが手間がかからず技術もいらない。
・後藤さんの声ならば後藤さんは少なくとも現時点で生きている
・後藤さんの声の声明が必要なのは、周りに英語の達者な連中がいないとみる。
(つまり、シリア系のISISではなくアラブ系のISILに引き渡されているのではないか、そうなると後藤さんの交換場所はシリアではなくイラクではないか。リシャウィはトルコ、後藤さんはイラクというのが私の想像。もしトルコ国境に後藤さんを連れてゆくなら、黒服のジハーディージョンやビデオ画像が使われると思う。少なくとも後藤さんはジハーディージョンとは別のグループに引き渡されている。そしてそこにはヨルダンパイロットのムアーズさんはいない)
・ヨルダンの意向とは異なり、人質交換はあくまでリシャウィと後藤さんにこだわっている
・ヨルダンとISISだけの取引ならばすでに成立しているのに、ここに無理やり後藤さんを入れてくるのは、パイロットのムアーズさんはすでに亡くなっている?からではないかと私は思っています。
・パイロットのムアーズが生きていれば後藤さんを出してくる意味合いが全くない。
少なくとも後藤さんの命が一日伸びました。
ISISはどうしてもリシャウィを取り戻したい理由があるみたいです。
しかし、パイロットのムアーズさんを使えない理由があり(すでに死亡?)ヨルダンと直接交渉ができない
だから、後藤さんを使って交渉を行っている(ヨルダンと日本の友好関係を利用)
ほかになにか理由があるでしょうか。
この交渉、ヨルダンの立場から考えると、リスクが高すぎる気がします。
パイロットのムアーズさんは、イスラム国では誰もが知っている。なぜならイスラム国の機関紙に載っているから。
その時に彼は「私はきっと殺される」と言っていた。
ムアーズさんは後藤さんよりも後で捕まった。今から約1月前の年末。
そしてすぐに機関紙に掲載。
唇の傷痕から、捕まって何日後くらいかは判別可能だろう。
ISISはムアーズさんの個人情報も全て解っている。
これだけ機関紙に取り上げられるムアーズさんの最新情報をイスラム国は見せようとしない。
逆jの立場を考えてみましょう。
ISISが日本に拘束されている(と仮定する)サジダ・リシャウィの解放条件にISISが拘束しているヨルダンのパイロットのムアーズさんと交換すると言ってきた。
日本には後藤さんが囚われていますが、その声も姿も生きている証拠も見せてこない。
とします。
死刑囚の引き渡しや、ムアーズさんの引き取りは自衛隊が行うわけです。
日本政府はどう対応するか?
後藤さんを無視(または諦めて)ムアーズさんの解放交渉を行うかどうか?
まず後藤さんの安否を確認するでしょう。
生きていることがわかれば同時引き渡し。どちらか一人ならば・・・どうします?
後藤さんが亡くなっていたら、ムアーズさんの引き渡しに自衛隊を使いますか?
また捕虜になる可能性も考えて・・・。
これはあくまで、逆の立場で考える場合です。
------------20150128-3-------------
9時を回りました、後藤さんに残された時間は恐らくあと2時間。
ヨルダンがパイロットとの交換を条件にしているのに対して
アイシス(ISIS)は後藤さんとの交換を明言しています。
とてもまずい流れになっていますね。
2対2の交換ならば可能性がありますが、今のままでは二人ともとても危険な状況だと思います。
ヨルダンから見れば後藤さんを優先させるわけにはいかない。
解決策は捕虜2対死刑囚2の交換しかないと思います。
------------20150128-2-------------
日本で19時前はヨルダンではお昼前です。
フジテレビによると、イスラエルの通信社「ザムプレス」が、人質の交換に合意したと発表している様子です。
サジダ死刑囚と後藤さんとの交換、パイロットのムアスさんは殺さずにそのまま留置
ということみたいです。
大手の通信社は、まだ発表には慎重な姿勢で事実関係を確認しているみたいですね。
移送中にだって何が起こるかわからないです。
私の予想はまだ生きています。
取引時間はぎりぎりでした。
パイロットのムアスさんは引き渡せないのです。
私の予想ではすでに亡くなっていますから。
ここが一番危険な数時間。
無事に人質交換が終わりますように。
追伸)フジテレビはジョルダンって書いていましたがjordanでヨルダンって読むのでしょう?
------------20150128-------------
テレビは気づいていないと思います。
後藤さん人質の事件で、よくよく考えるとおかしなことがある。
この交渉は元々サジダ死刑囚とパイロットのムアスさんとの交換交渉で十分な話です。
ヨルダンだってムアスさんの人命優先とはっきり言っているわけですから。
なのに、どうして日本人の後藤さんを入れて来たのか。
私が感じているのは、(ヨルダンには申し訳ないけれど)既にムアスさんは殺害されているのではないでしょうか。
後藤さんはオレンジの服を着て、正面を向いている。
しかしパイロットのムアスさんは服装は見せないようにして、なおかつ視線はなぜか左を向いています。
同じところに収監されていたら、同じような服装をし、ちゃんと正面を向いているはずです。これは過去の様々な画像を見てもわかると思います。
つまり、ヨルダンパイロットのムアスさんは少なくとも後藤さんと同じところにはいないということです。
そうだとすると、サジダ死刑囚と交換する適当な要員が、アイシス(ISIS)側にいなかった可能性があるわけです。
そんな時に後藤さんの処分に困っている状況になった。
ヨルダンと日本は以前から親交がある。だったら後藤さんを利用して解放交渉をしてみよう。というわけです。
だから声明文に、後藤さんとサジダとの解放交渉だとはっきりと言った。
そしてムアスさんの生存の証拠は一切見せていない。
後藤さんとムアスさんの殺害順番も納得できるものがある。
ヨルダンではムアスさんの家族が、サジダを解放しろと政府に強く言っているそうです。
アイシス(ISIS)はこれ以上詮索されたくないから、これで交渉を決めろと言ってきた。
(「ボールは今ヨルダン側にある」と言っている)
もっと言いたいことはあるけれど、これ以上は今の段階では言えません。
ヨルダンと日本は、ヨルダンの方が7時間遅いから日本が朝の8時ならヨルダンは夜中の1時。
多分日本で言えば夕方までに、ムアスさんの殺害を公表するような気がしています。
これが本当だったら、ヨルダンが後藤さんを解放するのが遅れるはず。
日本で夕方(ヨルダンでは午前中)までにヨルダンがサジダとの交換交渉に応じるかどうかが後藤さんの命とかかわってくる気がして心配しています。
あと、ムアスさんが既に亡くなっていたら、交換時に銃撃戦になるかもしれない。
・ムアスさんが生きていること
・ヨルダンで午前中(日本なら夕方まで)に交換交渉が決められる事
この二つが後藤さんの命を左右する鍵になるのではと思っています。
ムアスさんも含めて無事であることを祈るのみです。
(追記)
ヨルダンとしては、パイロットの生存を追及するのは意味がない。
たとえ亡くなっていても日本との関係の問題が残るから。今のまま交渉を進める以外ないはずです。
昨年末のアメリカのシリア空爆でアイシス(ISIS)の石油採掘場が三か所破壊されたことは、ISISにとっては結構な打撃だったのではないかと想像します。
後藤さんの画像を制作する人間は明らかに今までのビデオ編集者に比べるとレベルが落ちる。
これはつまり、ネットでの公開交渉の主導がヨーロッパ系からアラブ系の人物に移管されたのではないかと想像するわけです。
編集施設が空爆で破壊されたとか、シリア方面の(ヨーロッパ系)で固められているISISグループが、空爆によって組織が混乱しているとか。
そう判断する要因は、画像やビデオの編集レベルが下がったことのほかに、後藤さんを使って英語をしゃべらせていること。
つまりヨーロッパ系の人物が不足している環境で、画像を公開しているということです。
以前から出ていた黒服の男(アブデル・バリー?)は昨年末の空爆で死んだか重症だと伝えられたのに生きていた。しかし、ここ数日の間に何かあったのではないでしょうか。
ISISのカリフ(最高指導者)バグダディーが反パキスタン勢力と連携を始めて、一大ケシ栽培地帯のホラサン州に拠点を移動させようとする動き(目的は収入源確保でしょう)と、前述のシリアの打撃状況(収入源が無くなった)、ビデオ編集者の(おそらくは)アラブ系グループへの移管(想像)などを並べて考えると、ISISはシリアを見限ってイラクからパキスタン北部一帯に拠点を変えようとしている、それに伴ってヨーロッパ系のISIS要因を見捨ててゆくのではないかとまで想像しています。
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イスラム国からの新たなメッセージが27日23時過ぎにありました。
今度は後藤さんが捕虜になっているヨルダンのパイロットのムアス・カサスベの画像を手に取った姿が映し出されました。
「日本政府に残された時間は短い。ヨルダン政府に圧力を掛けろ。
私と彼女(サジダ死刑囚)の交換なのだ。何が難しいのか。彼女は10年私は数か月ではないか。
私には24時間しかない。パイロットにはさらに短い時間しかのこされていない。
我々が死ぬことが無いようにしてほしい。
これ以上遅れると先にパイロットが、それに続いて私が死ぬことになる。ボールは今ヨルダン側のコートにある」(そこそこ省略)
とサジダ死刑囚との交換を急ぐメッセージが読み上げられました。
・アイシス(ISIS)は後藤さんと直接の捕虜交換相手はサジダだとはっきり示しています。
・後藤さんにのこされた猶予は24時間。
さらにパイロットの命はそれより短いそうです。
・捕虜交換は本気であることがわかります。
サジダは一体どれほど重要な人物なのだろう。
シリアの情勢がアイシスにとっては劣勢なのだそうで、ひょっとすると、中枢組織はヨーロッパ組が多いシリアを見捨てて移動する可能性も有りそうな気がします。
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イスラム国が支配地域の拡大の声明を出しました。
新たに支配を目論んでいる地域は、現在の支配地域から飛び地になる、ホラサン州という場所です。
下図(EARTHより)のオレンジ色の部分でイランの北東部からアフガニスタンにかけての広大な地域だと思われます。
ここにハーフィズ・サイード・ハーンなる人物を総督として任命し、この地域の過激派に向けてイスラム国に加わるように呼びかけている様子です。
私見ですがなんでこんな飛び地を新たな支配地域としたかというと、パッと思い浮かぶことが三つあります。
①タリバン勢力の吸収
②新疆ウイグル自治区など同調者を吸収しやすくする
③黄金の三日月地帯(図のグリーンの地域))を支配して収入源を目論む
①
のタリバンはご存知アフガニスタンの反政府勢力なのでこのグループを吸収させると一挙に兵力が増強できます。
最近の主なISIS同調グループ
フィリピン アブサヤフ(アルカイダからイスラム国支持に回る)
エジプト アンサル・ベイト・アル・マクディス(エルサレムの支援者)
パキスタン ジュンダラ
インドネシア ムジャヒディン・インドネシア・ティムール(MIT)
②
新疆ウイグル自治区(つまり中国の反政府勢力)や中央アジアの反政府勢力の吸収。現在でも新疆ウイグル自治区から流れ込む反政府勢力は300人を超えて、主にイスラム国と同朋であるインドネシアの反政府勢力経由で参加していましたが、ここを支配すると直接流入することが可能になる(もちろん中国にとっては脅威)
③
この地域は有名なケシの栽培地帯で、ゴールデン・クレセント(GoldenCrescent)つまり黄金の三日月地帯と呼ばれる麻薬栽培地域です。
この地域で採れる麻薬は全世界の80%と言われるほど膨大なもので、イスラム国は当然この地域を支配すると膨大な麻薬取引による収入が得られることくらいわかっていて当然です。
原油については、現在の通り原油価格が下落するとどうしようもないし、採掘場所は空爆の対象になる。
人質取引はどんどん難しくなる。
しかし、黄金の三日月地帯を制覇すれば、空爆のしようもなくゲリラ活動もやりやすく、膨大な活動資金が得られ、それを持って世界にも脅威を与えられる。
ひょっとすると、現在の支配地域を捨てて完全にホラサーン州に引っ越しをしてしまうかもしれませんよ。
この地域を支配されると、闇世界を支配されるようなもので、撲滅は不可能になるでしょう。
それにしても、こういうことをどんどん考えてゆく人物は誰なのでしょうか。
以前に私は冗談交じりに、後ろで操っているのはイスラエルではないかと言ったのですが、昨日のヨルダンの人質事件についてヨルダンの議員が言っていたのが、「イスラム国の背後には、イスラム教の信用失墜を狙うイスラエルの存在がある」というもので、ひょっとすると本当なのかなと思ってしまいそうでした。
確かにイスラエルがバックにつくとこういった巧妙な活動にも納得できるし、アラブ同士で騒がせておくとイスラエルは願ったりかなったりになるでしょうし、悪いことはなさそうです。
いずれにしてもイスラム国は現状では先行きに不安を感じていて、新たな勢力範囲を模索して生き残りを図ろうとしているのは確かです。






