そういえば昔(と言っても第一次世界大戦前まで)中東全域を制覇したオスマン帝国というイスラム国家がありましたよね。私は世界史苦手なのでこのことには触れませんが・・・。
イスラム国への流入が増えています。
特に多いのはフランス・イギリスで、フランスは4月で500人だったのが今では900人を超えたそうです。
最近は女性も増えて男女とも中流家庭の人間の参加が目立ってきたと言うことです。
【イスラム国の傭兵に払う日当からこの組織を考えてみる】
イスラム国が兵士に払う日給が平均5万円(4万円~6万円と言われています)としましょう。
その兵士が部下二人に妻子供を一人づつ、計4人を養うとします。
月に150万円もあれば余裕でしょう。
現在イスラム国の人員は3万人を超えているので、5で割ると一次兵士が6000人という計算になります。
この6000人に日給平均5万円が払われると考えます。
ということはイスラム国は一日に3億円の人件費がかかり、一か月では約90億円かかると言うことになります。
人質で8月に得た収入が100億円とも200億円とも言われており、それだけで2か月分になるわけです。
しかし年間で見れば約1000億円以上必要なわけで、それを維持しようとすれば、油田の制覇、麻薬取引、そしてアラブの金主をスポンサーとする以外には考えにくいです。
もし、今後イスラム国が1年以上崩壊せずに拡張し続けているとすると、イスラム国は大口の富豪をスポンサーにもつか、闇経済を確立させているということになります。
更に、人質交換による収入も馬鹿にならないので、人質を使った脅しも続くでしょう。
そのなかに、湯川さんの順番も廻ってくる時がある気がします。
金主がいた場合のお金はどうやって支払われているのでしょうか。
その一つを想像してみました。(たぶん当たらずとも遠からずです)
みなさんはイスラム銀行をご存知でしょうか。
普通の銀行と大きく違うところは、イスラム銀行は金利という概念が無いというところです。
分割にしても一括にしてもクライアントが銀行に提案した「商品」に手数料を上乗せして買い手を募るわけです。
分割でも金利はかかりませんし、一括でも素性がだれであれ商取引が決まれば手数料が入ってきますからそれで終わりなわけです。
イスラムにはザカートという考えがありお金持ちの人は
1)貧者
2)金を必要としている者
3)ザカートの取扱代理者
4)関係を修復せんとする者
5)奴隷
6)借金をするもの
7)アラーのために戦うもの
8)旅人
に分配しなければいけないのだそうです。
このなかでなんとも怪しいのが7)です。
イスラム銀行が扱っているイスラム金融は、(イスラム信者以外から見れば)テロ活動支援まで入っているわけです。
ここでは予断になりますが、私がよくわからないのは、こういったイスラム金融に日本のみずほファイナンシャルや三菱東京UFJ・三井住友などが出資しているところです。つまわれわれの預金がテロ活動に使われていると言っても過言ではないかもしれません。(もっとも出資先はブルネイやマレーシアですが、どこで中東とつながっているかはわかりませんし)
話を戻します。
イスラム国の一部隊(一次兵士10人に部下と家族40人とします)が運送会社を装って1年間の御用料金を(1日5万円/人 5万円×30日×12ヶ月×10人)1億8000万円でイスラム銀行に売り出したとします。
イスラム銀行はその「商品」を例えば1億8000万円で買い取って2億円で売るわけです。
実は内情を知っている富豪が知らぬふりをして2億円で買ったら商売成立です。
またはイスラム国の誰かが事業を起こすことにして、出資者を募るオーソドックスなもの(ムダーラバ)。出資者は事業者に口出しは出来ないし事業者は元本保障の義務がない。それでも出資者はイスラム国樹立を託して出資するわけです。
私はこんなことをやっているのだと思っています。
1000人分でも年間200億円。6000人なら1200億円。
そんな金主がいるでしょうか。
個人の長者番付でトップはビル・ゲイツさんの5兆円は有名です。
ソフトバンクの孫さんでは6000億円なのでこんな芸当は出来ないことになります。
アラブの長者はどれくらい資産をもっているのか良くわかりませんが、数年前に亡くなったリビアのカダフィ大佐は(国ごと私物化したとはいえ)15兆円だったことがわかっています。エジプトのムバラク元大統領で2兆円。
(最後のカダフィ大佐)
つまり、年間1200億円も払える金主は限られてくるということです。
もちろん金主は一人とは限りませんが、金銭面から考えてみれば、イスラム国が勢力を拡大できるのは恐らく今年か来年一杯までではないかと想像できるわけです。
2年後にイスラム国は国を樹立させて国家経済を作り上げないと、「失速」してしまう可能性が強いと言う風に私は見ています。
金主が年間に出せる金額の限界が2000億円とすると2年間は持ちます。その後のお金は金主が出し続けるとは思えません。金主自身が潰れてしまうだろうからです。
その間に、闇経済であれなんであれ、イスラム国はお金が回る仕組みを確立しないといけないわけです。
おそらくそれが可能になる方法は油田制圧か麻薬など闇経済確立しかないはずだと思います。
2年で出来るかは、欧米諸国のイスラム国への対応と絡んでくるでしょう。私は無理だと思っています。
逆に言えばイスラム国は今年・来年はやりたい放題出来ることをやってくるだろうと思います。
もし、2年でイスラム国が経済を確立できなければ、組織は崩壊するでしょうが実際はゲリラ化するだけでしょう。
今回の現象は、組織のコンセプトがしっかりしているのでゲリラ化しても互いに連絡を取り合ってゆくでしょう。採算が小組織で独立採算になるだけで、採算が取れない組織だけが潰れてゆくだけだと思います。
そのときに欧米からイスラム国に参加した人々はヨーロッパには指名手配で帰れなくなり、かなり悲惨な生活を強いられるのではと推測しています。
日本にも何時飛び火してくるかわかりませんが、欧米のようにイスラム国には参加すべきではありません。
東アジアではイスラム教信者が少ないので影響が薄いだけなのでしょうね。
しかし、中国はイスラム教徒はたったの1.8%ですが、その人数は約2400万人にものぼります。
英米(270万人)の約10倍です。
馬鹿になりません。
(リンク先でご確認ください)


