インスリンと言えば糖尿病ですが、最近よくニュースで騒がれているのは、アルツハイマーや認知症とインスリンの話です。
まず糖尿病について簡単に説明しておきます。
私は勿論糖尿病なのですが、専門家ではありません。
しかしそんな私でもずっと糖尿病の事を考えてインスリン注射も今までに軽く１万回以上打ち続けています。
最初はビビッて手が震えましたが今では新人の看護師より注射を打つことには慣れています。
ほんま・・・慣れって恐いですねぇ。
以下は私の認識としての説明と言うことで読んでください。
まず
糖尿病は膵臓の病気でインスリンが不足しているので補う必要がある
と言われることがありますが、実は少し違うみたいです。
Ⅰ型糖尿病はインスリンを作る膵臓の製造量が絶対的に不足します。わかりやすく言えば膵臓を半分切り取ったら製造量が半分になって回復も不可能だからⅠ型糖尿病です。
私の場合はEBウイルスという風邪のウイルスが肝臓と膵臓に入ったと言われています。
膵臓に異物が入ったために体を守る免疫系（サイトカイン）が異物とともにインスリンβ細胞を攻撃したのではないかということです。
Ⅱ型糖尿病は色んな要素があります。
遺伝、加齢、生活習慣などの要因で発症し少しずつインスリン分泌能力が低下してしまう場合もあれば、血中のブドウ糖がうまく分解出来ない事から更に多くのインスリンが分泌されてしまう場合もあります。
要するにインスリンも異常に多くブドウ糖も異常に多い状態もあり得るのだそうです。（そのうち膵臓がオーバーヒートしてインスリンを造らなくなる）
ブドウ糖をエネルギーに変えるのにインスリンが必要かと言えば無くても吸収するのだそうです。
ただしブドウ糖を骨格筋や脂肪組織に吸収させる場合だけインスリンが必要なのだそうです。それも放っておくとどんどん脂肪組織が吸収してしまう（GLUT4）のでそれを抑制する働きがあるのだそうですね。
この辺りになると私は専門的ではありませんけれど。
それを作るのは膵臓ですが、どれくらい分泌すべきかを判断しているのは実は肝臓なのだそうです。
肝臓は色んな機能がありますが糖尿病に関係することで言えばブドウ糖の貯蔵庫なのです。
ここから血中にどれだけのブドウ糖を送り出せばいいか、逆にブドウ糖が多い場合は肝臓にグリコーゲンというものにして蓄えておこうとします。
問題なのは、これらの調節を肝臓はブドウ糖の量で判断するのではなくて血中のインスリンの量で判断するのだそうです。
炭水化物が体内に入ると膵臓がインスリンを製造してインスリンが増えると肝臓がブドウ糖を増やす。インスリンが減ると肝臓がブドウ糖を蓄える。
しかしこのメカニズムが崩れると糖尿病になるということでしょうね。
アメリカのアルツハイマー病患者は450万人、そして糖尿病患者は2,000万人を超えています。
日本は認知症150万人（アルツハイマー病65万人）糖尿病が1,000万人と言われています。
脳の細胞がエネルギー源のブドウ糖を取り込むのに、インスリンが必要かと言えば、別に無くても取りこめます。前述しましたがインスリンが必要なのは筋肉や脂肪への吸収の時で、脳には脂肪はありませんね。
けれども最近、インスリンが脳細胞に作用しなければ、アルツハイマーや認知症と同じようなことが起きてしまうと言うことが解ってきました。
ところが前述の通り、普通にインスリンを打っても脳で作用はしないのです。
しかし記憶をつかさどる海馬にはインスリン受容体があって、これが海馬のブドウ糖代謝を調節して神経細胞を活性化させて記憶を裁量に保っているのだそうです。
このインスリン受容体の劣化やインスリンそのものに異常があると海馬の働きが低下して短期記憶力が下がるので昔の事は憶えていても直近の事をすぐに忘れるようになってしまうみたいですね。
問題なのは脳には血液脳関門という「門番」がいて、脳神経細胞に有毒物質が入らないようにしているそうで、このおかげでタンパクであるインスリンも吸収させてくれないのだそうです。
海馬はどうやってインスリンを取りこんでいるのか…この辺りになると私にはわかりません。
現在はどうやってインスリンを海馬のインスリン受容体に送り込むかが実験されています。
鼻の臭覚神経にインスリンスプレーをかけるなど。
これが実現すると認知症が治せるみたいです。
インスリンの治療薬は沢山でていますし、前述のように鼻にスプレーをかけると次第に治るという結論になれば現実的で画期的ですね。
実現すれば私も記憶力がどんどん低下しているのでスプレーしてみたいです。
早く治療薬が出てほしいものですね。