【ウイグル族の天安門突入炎上からウイグルの核実験まで】
ニュースによりますと
中国の習近平指導部は、北京市の天安門前に車が突入・炎上した事件を「計画的・組織的なテロ」と断定し、新疆ウイグル自治区出身の5人の容疑者を拘束したことで、ウイグル独立派への弾圧を強化する方針だ。
30日の北京市公安局の発表によると、突入して死亡したウイグル族一家3人の車からはイスラム原理主義スローガンが書かれた旗が発見され、逃走していた5人のアジトからは「聖戦」の旗などを押収。
公安局は独立派による組織的犯行とみて、「実行犯と共謀してテロを計画・実行した」と自供した5人を追及、さらに共犯者がいるかなど「捜査を継続」(公安局)する。
一方、独立運動が活発な同自治区のホータン、トルファン両地区などでは事件が発生した28日以降、「パトロールが強化された」(ホテル従業員)という。
共産党系紙・環球時報は「新疆を発着する航空機の安全検査はさらに厳しくなり、新疆の人々は(事件の)影響を受けていると感じる機会は増えるだろう」として、引き締め強化はやむを得ないことを示唆。「不審」というだけでウイグル族が次々に拘束されるなど人権侵害への懸念も高まっている。
― ニュースはほとんどが中国寄りの記事なので、実際はどうなのかを出来るだけ客観的に見て行かないといけませんね。他人ごとではなく、沖縄が中国に奪われた場合を想定して観ています。
世界ウイグル会議は「男が家族まで巻き添えにしたこと、また車がほぼ完全に焼け落ちて乗車の3人も焼死したのに、宗教観を示す旗だけ車内に焼け残ったとされたことには疑問が残る」と指摘しています。
新疆ウイグル自治区以外に問題になりそうなところは、ロシアのウラジオストクです。
中国とロシアは国境問題を解消したばかりですが、数年後にはまた再燃するでしょう。中国にはウラジオストクはもともと中国領という意識が強いばかりではなく、現地にどんどん中国人を入植させて現在はロシア人よりも中国人の方が多く住んでいます。だからそのうち問題になってきます。
「新疆ウイグル自治区」
新疆(しんきょう)ウイグル自治区 についてまとめます。
中国北西部にある自治区で、イスラム教の少数民族ウイグル族が多数居住する。
面積は中国全土の約6分の1、石炭など天然資源が豊富。
1949年に中国人民解放軍が入り、55年に現在の新疆ウイグル自治区が成立した。入植が進み漢族も多く住む。
2009年7月には区都ウルムチで漢族の統治に不満を持つウイグル族の大規模暴動が起きた。分離独立を求めるイスラム過激派組織によるテロも続発。
漢民族である中国共産党政府はウイグル人の暮らすウイグル(東トルキスタン)のロプノールで、1964年から1996年にかけて、地表、空中、地下で延べ46回、総爆発エネルギー20メガトンの核爆発実験を行っている。そのため、住民に深刻な被害を与えている。
大気圏内核実験はロプノールの北西約100km、地下核実験はロプノールの北西約220kmの地域で行なわれた。
そのため、1950年代から1960年代にかけてロプノール付近は軍事上の立ち入り禁止区域となった。
1980年代に立ち入り禁止が解除された後、中国科学院新疆分院の研究員が調査のためにロプノールに入って行方不明になり、世間の注目を集めた。これ以降、学者やメディア、観光客や探検者などが訪れるようになった。
2009年にはウイグル人と漢民族の対立が激化し、ウイグル騒乱が発生。
武装警察の介入もあって、世界ウイグル会議によると死者800人、中国当局によると死者156人となる惨事となった。
これにより中国は報道規制をし、また主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)に参加するためにイタリアを訪問していた胡錦濤(中国国家主席)が「新疆ウイグル自治区の情勢」を理由にサミットをキャンセルして三日後に急遽帰国するにまでに至った。
主な事件をまとめました。
2007年
1月
自治区公安庁が山岳地帯にあるETIMのテロリスト訓練基地を破壊、テロリスト18人殺害と発表
11月
自治区の裁判所は、ウイグル独立活動家3人に対し、テロ訓練基地を設けて訓練を行ったとして、国家分裂罪で死刑判決
2008年
1月
自治区の区都ウルムチで警官隊が独立派のアジトを急襲し、銃撃戦で2人射殺、15人を逮捕
3月
ウルムチ発北京行きの中国南方航空旅客機内でウイグル族の少女によるテロ未遂事件が発生し、甘粛省内に緊急着陸。乗客乗員は無事
4月
中国公安省、北京五輪の破壊を目的にテロ活動を計画していたとしてウイグル独立派2グループの45人逮捕
6月
ウルムチで厳戒態勢の中、北京五輪の聖火リレー
7月
雲南省昆明でバス連続爆破事件が発生し、2人死亡。「トルキスタン・イスラム党(TIP)」が犯行声明
8月4日
自治区カシュガルで、武装警察隊の施設に手投げ弾2発が投げ込まれ、警官16人死亡、16人負傷
8月11日
クチャ県で爆発物を載せた車が県公安局に突っ込むなど12カ所で爆発が相次いで発生し、1人が死亡。容疑者10人が射殺されたり自爆したりして死亡
2009年
2009年7月には区都ウルムチで漢族の統治に不満を持つウイグル族の大規模暴動が起きた
分離独立を求めるイスラム過激派組織によるテロも続発
7月
大規模な暴動が発生し、警官隊と衝突。死者多数
2009年7月の暴動
死者192人、負傷1721人
死者の民族別内訳は伝えていないが、中国当局はこれまで、死者は184人でこのうち74%が漢族
亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」は1000人以上との見方を示し、当局による武力鎮圧を指摘する。少数民族ウイグル族によるデモが暴動に発展し、武装警察が抑え込んだ過程について、当局は口をつぐんだままです。
【ウイグルでの核実験の規模を推測】
1954年 アメリカ
キャッスル作戦 (Castle)
6回 48.2 Mt
太平洋核実験場 アメリカ
ブラボー作戦
1954年3月1日
6 Mt 15 Mt
ビキニ環礁
第五福竜丸事件で有名
1945年 広島原爆
リトルボーイ (Little Boy)
1回
15 kt 広島市、日本
ウイグルでの核実験
46回、総爆発エネルギー20メガトン
要するに平均値で考えると1964年から1996年の32年間に広島原爆の約30倍の爆弾を46回(年に1~2回)行ったことになります。
ちなみにアメリカが行った1954年の第五福竜丸が被ばくした世界最大の地上水爆実験(ビキニ環礁のブラボー実験)は当初の予想を超えて約15Mt(メガトン、広島原爆の1000倍)というとてつもなく大きなものでした。
それから比べれば新疆ウイグル自治区の実験は規模では平均430キロトン強と小さいですが、これによる健康被害などの調査は一切行われておらず、1980年代に中国科学院新疆分院の研究員が調査に入って行方不明になってからようやく知れ渡ることとなり世界に注目される様になりました。
ここで行われた核実験の全容は全くわからないことになります。
この地域はタクラマカン砂漠の近くで春になると日本にも黄砂がやってきて、多少なりとも影響があったはずなのですがどうなのでしょうか。
【中国:大気汚染】
中国:大気汚染で120万人死亡。
2010年の中国で公表値として無くなった人の15%は、近年騒がれている大気汚染の影響によるものだと言われています。その数がなんと120万人。(清華大(北京市)と米国の医療研究所との合同調査の結果発表)
テニスのクルム伊達選手が、早くこんなところから脱出したいと言っていたニュースがありましたが、この死者の数を考えると、かつて日本の高度経済成長期(1974年ごろ)に起こった日本での大気汚染問題をはるかに凌ぐ規模なのだと思います。
2010年で120万人だと、それ以降悪くなるばかりの大気状況で2013年までに4,500万人が亡くなっている勘定になるのではないでしょうか。
その内訳は
呼吸器や循環器の疾患を引き起こす微小粒子状物質「PM2.5」が関連すると疑われる症状として
・脳血管疾患が約60万人
・肺疾患が約20万人
・虚血性心疾患が約28万人
・呼吸器感染が約1万人
・気管や肺などのがんが約14万人
ということでした。
勿論中国も、この件に関しては日本の東京の対策を参考にしようと政府関係者が東京にやってきているということですね。
私の会社でも、若い子で胃腸が弱い人がいて、毎年花粉症で悩まされているみたいですが、今年は特におかしいと言っていました。
彼は花粉が飛んでいなくても、腸の調子が悪くて、酷い時には一日のほぼ半分をトイレで過ごすほどの時もあります。
皆さんは体調はどうなのでしょうか。
また、中国の環境保護省は10月10日に各地で行った土壌調査の結果、採取したサンプルから重金属と、1980年代に禁止された殺虫剤の残存物が検出されたと発表しました。
環境保護省によると、農村部で使用される化学肥料のおよそ65%は不適切に使用されているそうで、80年代に禁止された『666』という殺虫剤のほか、100年前から続いている重金属汚染が発見されたと発表しています。
私はここに三年前から、マーケットに行っても中国産の野菜だけは絶対に買わないようになりました。
日本にはPM2.5が飛んできて話題になっていますが、現地ではPM2.5のほかに、もう少し大きくて重いPM10という粒子も飛び交っており、大気はかなり健康によくない状態みたいです。
当の中国人もよく我慢していますね。
変に言えば中国共産党に捕まるみたいで、たとえ日本にいる中国人でさえ中国共産党を批判する人は見かけませんね。
【企業に対して対策や法律を作っても守られるかどうか・・・】
中国の環境保護省は既に20以上の法律を作っていますが、企業に排出する汚染物質の詳細を開示させる法律はないそうです。
ただでさえ自己中な中国人が真面目に守るとは思えません。
実際の汚染をどんどん企業に突き付けて取り締まって行かなければどうしようもないと思います。
中国の自己中については日本人だけではなく誰もが眉をひそめるほどです。
今年の二月にはこんなこともあったとニュースに出ていました。
中国人乗客6人がファーストクラスで大騒ぎ、機長が離陸を拒否―中国メディア
XINHUA.JP 11月2日(土)14時8分配信
中国人乗客6人がファーストクラスで大騒ぎ、機長が離陸を拒否―中国メディア
北京発アムステルダム行きのKLMオランダ航空の898便で29日、ファーストクラスの中国人乗客6人が遅刻した上、シートベルトの着用を頑なに拒み、機長や客室乗務員に怒鳴り声を上げるなど騒いだため、機長が離陸を拒否するという騒ぎがあった。中国網路電視台(CNTV)が伝えた。
同機に乗り合わせた中国人男性が中国版ツイッター「微博」で明らかにした。6人はこのほか、携帯電話の電源を切ることも拒否し、客室乗務員と激しい口論になったという。別の中国人乗客によると、6人はいずれも2階のファーストクラスの客で、姿は見えなかったが2階から汚い言葉で罵る中年女性の声が聞こえたという。客室乗務員の写真を撮り、ネット上に投稿するなど脅しともとれる発言もしていた。
同機は離陸体制に入っていたが、6人はシートベルトの着用を拒否し、客室乗務員と口論になった、その後、警備員が6人を機内から連れ出し、同機はようやく出発することができたという。
(編集翻訳 小豆沢紀子)
この記事は幾つかの間違いがあります。
まず事件は今年の2月にあったものです。それを中国メディアが最近になって再度投稿したのだと思います。国内で言論を言える風潮になってきているのかもしれません。
もう一つは誤表記になります。KLMにはファーストクラスはありませんので、実はビジネスクラスでの事件でした。
しかし、私がこの記事を引用したのは、中国人でも自国の情けない事件に対して怒りを感じる人がいて、それをこうやってメディアに出すようになってきたのは良い事だと感じるのです。
これを国内でどんどんやってくれないと、中国はダメになるでしょうし、公害の問題も日本は他人ごとではなくなります。
もっともっとやってくれないと、中国に向けた日本人の印象もどんどん悪くなるばかりです。

