アメリカの雇用現状 Vivian7さんへの手紙 その2 |         きんぱこ(^^)v  

        きんぱこ(^^)v  

  きんぱこ教室、事件簿、小説、評論そして備忘録
      砂坂を這う蟻  たそがれきんのすけ

(Vivian7さんへの手紙 その1へJUMP)


【アメリカの雇用現状 Vivian7さんへの手紙 その2】

----------------------------------

【Vivian7さんからの手紙】

Public school teachers' salary was freezed for 3 years. And 3% cut in July.
2,500 Post Offices will be closed by December. 10,000 soldiers will come home from Afghanistan this year. Another 25,000 in next year. They have no jobs in America now.

"DMV" is Department of Moter Vihicles.
www.dmvnv.com
Yosemite, Grand Canyon, Lincoln Memorial workers were saved by President Obama.

America is poor, really.

----------------------------------

【きんのすけのヘボ翻訳】

公立高校の教員給与は三年間凍結されたままで、さらに今年の7月に3%カットされました。
2500もの郵便局がこの10月で閉鎖されます。
1万人の兵士が今年中にアフガニスタンから帰って来て、さらに25000人の兵士が来年度中に戻って来ます。彼らは今のアメリカでは仕事がありません。
(前回の返事にあった)DMVとは陸運局のことです。
ヨセミテ国立公園(世界遺産)、グランドキャニオン(世界遺産)、リンカーン記念館の管理職員はオバマ大統領の指示によって解雇を免れました。
今のアメリカは本当に貧乏です。

----------------------------------


【Vivian7さんへの返事】


アメリカの公務員はオープン・キャリア・システム

・中途採用も行う。原則ポスト補充型雇用
・年功序列ではない。上級ポストに応募して採用されれば昇進が可能
ポスト補充型採用なのであらかじめ試験などによって有資格者を数名作っておいて空きが出るとそこから選考する。
(日本は原則新卒の定員に対して一斉に試験などで採用者を決めてしまう)
・官民間の労働力移動が前提、長期雇用を保障しない。
イギリスはクローズからオープンに移行した。


ドイツはクローズド・キャリア・システムと言って
・終身雇用
・年功序列
・管民間の労働力移動不可
・原則新卒採用で中途は認めない
日本もこれに近い。フランスはオープンからクローズに移行した。


オープンキャリアシステムで怖いのは、私が前回の記事で言ったように、上の人間が自分の思うように、忠実な人間だけを残すためにほかの人材を好きなように解雇する。

「人生楽ありゃ苦もあるさ…」と歌う水戸黄門。

いつも物語ではお代官様に取り入る強欲商人。そんな商人ばかりになってしまう。
ということです。スポイルズ・システム(猟官主義)と言うらしくて昔のアメリカはそうだったらしい。
現在のオープンシステムはカーター大統領が確立させたそうです。


詳しくは
http://www.f.waseda.jp/katagi/ootani2.pdf
を見てください



アメリカの失業率が9.1%(約1400万人)
アメリカは2008年から3年で雇用数が700万人も減った。

日本は7月で4.7%(611万人)

州別に失業率を見れば
ネバダ州が最も高く6月から0.5%ポイント上昇して12.9%
カリフォルニア州が12%
フロリダ州が10.7%
因みに2008年のアメリカの失業率は5.8%だったから最近の景気がいかに急速に悪化しているかがわかります。
ラスベガスはネバダ州だからVivian7さんが不安になり、嘆くのもわかります。一番厳しいところに住んでいるのだから。
今、日本は外国旅行に行くと円高で得だから、日本からの直通便を増やして旅行者からTAXを取ればどうなのでしょうね。
ベガスはTAXFREEじゃなかったっけ?少しくらい取ってもいいんじゃないかな。


業種別には
飲食業界 横ばいで給与は安いが雇用は横ばい
金属加工業 医療や航空宇宙関連で堅調、全体でも悪くはない
コンピューターシステム ハイテクブームで資金もベンチャーキャピタルから十分に手に入れて堅調
通信 減少。携帯電話の普及が原因
印刷 減少。デジタル化
建設 これ以上下がりようがないほど業績が悪化
これは・・日本とよく似ているかも。


・12月末で期限切れとなる社会保障税の減税拡大
・既に6.2%から4.2%に引き下げられている税率を、3.1%まで半減
・対策全体の減税規模は2400億ドル超
・道路や橋の整備、学校の近代化など1400億ドル規模のインフラ投資
・失業保険給付の延長
・住宅市場対策へ住宅ローンの借り換え支援
・韓国やパナマ、コロンビアとの自由貿易協定(FTA)の早期批准
・非合法移民の雇用取締強化

と、オバマさんはいろんな策を打ち出しているけど、なんか小さいなぁ…。


ふ~~~~ん・・・・・日本もアメリカも頭が痛いなぁ・・ホンマニ。

 国民が生活と未来に不安を感じたときは、どんな減税策を打ち出しても目立った変化が現れなければ効果が無いと思います。だって不安だったらお金使わないし、そうなるとお金が回らないから景気は回復しないです。日本もそんな状態ですね。

 やはりアメリカは大きなビジョンと夢を持たせたプレゼンテーション型の提案が必要な気がします。

 3億人の頭で、提案に賞金をつけて公募してみたらどうでしょうね?