ぎゃんぶる小説「とったらんかい!」--パドック-- |         きんぱこ(^^)v  

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      砂坂を這う蟻  たそがれきんのすけ

競馬はレースの前に、馬を見れるようになっている。


パドックという。


レース前に観客が馬の状態を確認できる場所だ。


レース前の馬を落ち着かせる意味も有る。


普通は、直線と円弧の組み合わせになっているが


京都競馬場は真円型だ。


この場所で馬を何週も歩かせるが


最後の1周は騎手が騎乗する。


私はあまり見ないが、パドックでの判断を重視する人も多い。


見ていると結構おもしろいものだ。


朝などは、


(こいつ、まだ寝てるんじゃないか?)


と思うくらい、トローンと歩いている馬もいる。


つる首にして、高脚を使って、格好をつける馬もいる。


私がパドックで馬を見るときは、


お腹がぼてっとしているか、引き締まっているか?


馬を大きく見せているか?


歩く時の足の踏ん張りがいいか?


力んでいないか?


歩き方が柔らかいか?


尻尾の具合がいいか?


体の調子のいい馬は馬体に張りとつやがある。


尻尾も、生え際から2,3センチ出てから垂れ下がっている


元気のない馬の尻尾はすぐに垂れ下がっている。


あとは、歩くスピード。


元気な馬は外の方を歩いて、前の馬を追い抜こうとさえしそうな勢いだ。


しかし、いくら元気が良くても走るとは限らない。


騎手でもわからない。


返し馬というのがある。


パドックから本馬場(レースをするところ)に移動する。


本馬場入場という。


ここで、騎手は馬を軽く走らせる。


その時には、


(この馬、今日は調子がいいぞ)


というのが良くわかるらしい。


しかし、賭けるほうは、わからない。


解っても、馬券を買いなおすことを考える時間が無い。


数分でスタートするから、買う時間がないのだ。


では、馬の調子はどうやってみるか。


パドックか、新聞にある調教時計に頼るしかない。


馬は大体時速60キロ前後で走る。


競馬では200mを1ハロンという。


馬は全速で走ると200mで大体11秒から12秒で駆け抜ける。


12秒なら時速にすると60キロだ。


レースに出る馬が、平日に練習する場所がある。


関西は滋賀県の栗東、関東は茨城県の三浦にある。


一般にトレセンと呼ばれている。


栗東の場合、A,B,D,E,CW,DWそして坂道のコースがある。


AとDコースは芝。


B,Eコースはダート。


CW,DWコースは、ウッドチップが敷き詰められている。


今では、坂道コースかCW,DWとBコースでほとんどの馬が練習する。


ウッドチップコースは馬の脚に負担をかけないのだ。


坂道もウッドチップだ。


新聞を見ると


助手 14 栗 C良 80.0 65.1 50.5 37.9 12.1 一杯追い


などと書かれている。


助手が乗って14日に栗東のCWコース。馬場状態は良 思いっきり追った。


数字は1ハロンごとの走破タイム。


1400mを80.0秒で走り、中間の800mを50.5秒、最後の直線200mは12.5秒かかった


という意味である。


上のような例で、CWコースを走っていると理想的なので買いである。


CWコースでは、一杯追いなのに12.1が13秒かかっていると、買わないことが多い。


坂道などは、全体で51秒代、400mで25、6秒代、200mが12秒台なら調子がいい。


DWコースはCWコースよりウッドチップが深いので1,2秒時計がかかるが


最後の200mは、11,12秒台なら調子がいい。


あとは日に日に調教時計がよくなっているかを確認する。


さて11レース。


このレース、いつも逃げる馬がいないのでスローな展開


(ゆっくり走って最後の直線での追い比べ勝負)


と予想して


1着 2,4,5人気

2着 2,4,5、9,11人気

3着 1、2,4,5,7,9,11人気


として6000円×5の30000円賭けた。


レースは綺麗に揃ったスタートを切った。