○ギャンブル小説「とったらんかい!」--崩壊の序章3(サラ金)-- |         きんぱこ(^^)v  

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      砂坂を這う蟻  たそがれきんのすけ

--崩壊の序章3(サラ金)--


サラ金の金利は25%前後。


仮に25%として、100万借りたとしよう。


月々の返済は、40000から44000程度。


サラ金によって違う。


一件、返せそうな額である。


金利だけ返すことも出来るが、サラ金側から指定してくる金額はざっとこんなものだ。


最初は元本100万。


年間25%なので250000の金利。


月々は、12ヶ月で割って、約20000円。


25%と聞くと4分の1に感じるが、


実際は、月々40000の返済に対して半額が金利ということになる。


次回の元本は98万。


その25%で計算すると、400円ほど安くなるが約20000円の金利。


その次の月は96万。


これでも約20000円の金利。


最初の1ヶ月目はこんなものか・・・程度で済む。


3ヶ月過ぎると、人間の心理は、


3ヶ月かぁ少しはかえせたかなぁ・・・・・。となる。


しかし、120000返済して、元本は60000。


残高を見ると、940000も残っている。


えっと・・・・・まだ940000もあるの?・・・と感じるようになる。


このまま40000づつ返していくと、


途中から元本返済比率が上がって行き、


加速度的に返済出来ていく。


何事も無く、40000円を返しつづけたら・・・・・の話だ。


しかし、サラ金を頼るような経済状況は・・・それを許さない。


半年、1年を何事も無く返済していけるケースは少ない。


途中で限度額一杯まではいつでも借り直せる。


これが、借りた人間を奈落の底に導く落とし穴だ。


半年後に、一旦借り直すとする。


借り直すにはそれなりの事情が有る。


元本は100万、半年返済した額は24万。


つまり、24万捨てたようなものになる。


借りれた額は11万円。


しかし、これは本人の感覚では、必要だから借りた額。


借りる側の心理は・・・。


(11万借りて半年前と同じ元本だから、まあいいか・・)である。


しかし、ここで確実に24万が消えてなくなった。


半年歳食った代償が24万なのだ。


もうひとつ、罠がある。


半年返すと、元本がやっと80万台後半。返済金利分も19000円。


ところが、サラ金の基本返済額は大体金利の2倍程度になるように考えられている。


つまり、月々返済額が40000円から38000円に下がる。


返す側は、すこし楽になった。と38000円返す。


しかし、金利はあくまで元本から計算するから、元本返済額を減らしたことになる。


これは、一種のサラ金の営業手段だ。


すこしでも長く返済期間が多いほどサラ金屋は儲かる。


もともと、その気になれば、基本返済額など気にせずに元本だけ返していても構わない。


もし、サラ金でお金を借りたら、


・初回の基本返済額を返済完了まで、返し続けること。

・途中で絶対に借り増ししないこと。


あまりにも真面目に返すと、電話がかかってくる。


「こんにちはぁー・・タケヤマですぅ・・・いつも綺麗な取引ありがとうございますぅ・・」


なにが綺麗な取引だ・・・・・・。っと思わずにいられない。


「金利、すこし下げさせてもらいますねぇ、限度額も200万にさせていただきますぅ」


サラ金を借りる奴は、金に困ってるのだ。


(えっ・・・・・・・それはいい話だな。)・・・・・ほんとうは悪い話・・・。


一旦返済完了までは、何事にも動じずに返すこと。


でないと・・・・・・。


私は見事にこの罠に嵌った・・・・・・・。