ギャンブル小説「とったらんかい!」--女性-- |         きんぱこ(^^)v  

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      砂坂を這う蟻  たそがれきんのすけ

--女性--


ミーコは、身長がそこそこある。167センチ、体重は50キロない。


色も白く肌に弾力がある。


多分一般的には美人なんだろう。


足も細く、胸もそこそこあり、髪は長く、高価な服は着ないが着こなしに個性があった。


昔はなんでも、金持ちの社長に気に入られていて付き合ったりしていたらしい。


私はミーコの過去には無頓着だった。


若くから培われた?・・今のミーコを見て話て、聞いているのが好きだった。


彼女は普段は借りてきた猫のような感じだったが、酒が入るとたまにぶっ飛んだ。


私はそれに付き合わされたが、(こんどはどんなにぶっ飛ぶかな・・・)


と成り行きを楽しむのが好きだった。


行過ぎると俺が介抱してやろう・・・・とえらそうに思っていながら。


酒に弱い私は、ときどき、ミーコに介抱されていた。


「ほーーーんんんまにぃ・・・・・・・あほちゃう?・・・・・」


と笑っていた。


大阪の女性は、微笑みながら「あほちゃう・・・」と言っているときは、親しみを持っているときだ。


会話の性質から、カラッとしているので、なかなかセックスの雰囲気にはならないのだ。


ミーコは私の考えや行動をじーっと見ている。


どうも、自分の持っている男性感覚から私は逸脱しているようだ。


そのことが、信じられずに、またおもしろいみたいだ。


ときどき、どうしても理解できない時は、一生懸命質問してくる。


私は、じぶんのことを普通で凡庸だと思っているので、逆に彼女が質問しだすと面白い。


私の好みは小柄で小麦色の肌。一風変わっているといわれるかもしれない。


ミーコとのセックスは、互いに気がのらなければいつまでもしないし、気が乗っていればいつまでもしているようなセックスだった。


ミーコ自身はセックスを重視するタイプではなかった。


女々しく甘えてくるタイプでもなく、その気になれば、相手の心の中を奥深く探っていき、なんでも出来る権利を持つ友達のような感じだった。


ミーコが私のどこを気に入ってくれているのかは解らなかった。


多分世間一般には、ミーコを見ると、男はどきどきするかもしれない。


私は、なぜかミーコに対して、彼女のような、朋友のような、・・すこし女性を超えて人間の付き合いが混ざり合ったような付き合い方をしていた。


私の好みの女性だったら、会話もぎこちなく、コチンコチンになるのでうまく付き合えてなかっただろう。


私は、好みの女性に出会うといつもそうなり、心の中で舞い上がってしまう。


そのくせ相手からは「なんでわたしなんかを?・・」と冷たく言い返されることがほとんどで、結局うまくいかずに、あとでひどく落ち込む。



私が付き合ったことのある女性を振り返って、不思議に思っていることがある。


身長が155センチを境に顕著に違っている不思議な現象だ。


私が、女性を沢山経験したというわけではないので一般的な話でもない。


私が何人付き合ったかなどどうでもいい。


何人付き合おうが私が今思っている主観だからだ。


もちろん恋愛がらみのことである。


不思議に思っていることは、判断の仕方と行動のとり方である。



155センチ以上の女性は、自分が行動を起こす前に今考えていることが本当に


間違いが無いかを十分に考えてから最終結論を相手にも十分打診してから行動に出る。


したがって、一度結論を出すと、元に戻ることは無い。再び出会っても比較的さっぱりしている。



ところが、身長155以下の女性。


身長が低くてぽっちゃりしている女性は、ロケットのようにどこかに飛んでいってしまう人が多いが、


身長が低くてスリムな女性、


私の好みの女性だ。


彼女たちは、判断も早くテキパキとしている。


性格もさっぱりしていて、相手の心の中に飛び込み過ぎない。


判断は、相手を見てというより、自分で判断して行動を起こす。


したがって、後になって、しょっちゅう判断ミスではないが、考え漏れに気づく。


相手は心残りのまま、自分が生きていく為に別の道を歩みだす。


途中で離れた道にたたずむ彼女に気づく。


戻りたいが、自分の歩みだした運命の道(責任も付きまとう)を変えられずに


自分の道を心残りのまま、あきらめて今を守るために歩みだす。


ほんとうは、彼女のところに行って


(やっぱり俺についてこい・・・)


と、抱きしめてやりたい。と思ってしまう。


155以上の女性は、再び会ってももちろん


「大丈夫か?元気してるか?」


と心配はするが、寄りを戻そうとは思い浮かばない。


私の場合、好きな女性のタイプがある程度はっきりしているので


こんなことを思ってしまう。