------------シャングリラ------------------
「おまえら見てたら・・・・日本の恥やな」
関さんがいった。
このホテルには日本人は少なかった。
我々は、チェックインを済ませて、部屋に入った。
二人で一部屋だ。
私とカズ、関さんと熊に分かれて入った。
中は豪華だった。天井にはシャンデリア、椅子や家具は上等そうな木を使っていた。(解らないが・・・そう感じた)
部屋は広く、外から見下ろすとプールが綺麗にライトアップされていた
「すっごいなぁ」
「ほーんまやな」
我々は、夜中だったのでだらだらと、シャワーを浴びてから寝た。
翌日(当日朝)は朝食が付いていなかったので、みんな昼前に起きた。
みんなで昼飯を食べる為に、外に出た。
外に出た途端、あまりにもの蒸し暑さに立ち尽くした。
「うっそぉーーーー、うっ・・・うっ・・・」
まるで、スチームサウナにいるのではないかという蒸し暑さ。
息を吸うと喉が焼けるのではないかと思った。
関さんが
「みんな、いくよ」
と促した。
関さんは元気だ。
われわれはメイン通りのオーチャート通りに向かって歩いた。
関さん、熊、カズ、私の順に大きく距離が出来た。
私は100mほど行くと、頭がくらくらしてきた。
(こんなとこに、人が住めるのかな・・・)
関さんは、マクドナルドに行こうと言った。
(なんでここまできてマクドなん?)
と思ったが、湿気で思考回路がなくなっていたのでマクドになだれ込んだ。
中に入って、ようやく自分を取り戻すことが出来た。
「ふぁー、生き返ったぁ」
注文すると、日本に比べてかなりデカかった。
「でっかいのー」
「安いし、でっかいし、このコーラ日本の2,3倍あるんとちゃう?」
(あっ・・かわいいな・・あのこ)
カウンター越しに立っていた女の子がかわいかったのでニコっと微笑んでみた。
すると相手も微笑み返してくれた。
しかし、言葉がわからないので、話しかけるのはあきらめた。
(くそっ、英語だけはおぼえといたら良かったっ)
夕方までオーチャート通りでぶらぶらした。
熱いので、ヤドカリが宿を換えるときみたいに、ビルからビルへとこそこそ渡り歩いた。
「ぼちぼちニュートンサーカスに行こうか」
関さんが声をかけた。
「いこう!・・・」熊の目が輝いた。
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